『Forex Gump EA』経過観察 その１ ｜安定した成長ぶりは健在

レビュー後では初の経過観察

有難くも先月下旬、当サイト初の読者リクエストにより、『Forex Gump EA』のレビューを行ったが、あれから約一ヶ月が経過。

さっそく、その後の経過を確認することにしたい。

やや減速するも、好調な成長ぶりを堅持

はたして『Forex Gump EA』は、無事だった。

相も変わらず順調に、資産曲線は右肩上がりに伸び続けており、その順調ぶりを物語るかのように、通算利益の値も大幅な増加を見せている。

一方で、平均月利については、前回比で明らかな下落。「4.7%」という数字は、決して小さくはない。プロフィットファクター（PF）も、それに引き摺られるようにして、数字を減少させている。

なお、先月の月間獲得利益は「14.5%」に終わり、運用開始から初めて「20%」の大台を下回ることとなっており、そのことが、上記二つの項目について、成績の悪化を引き起こす結果となった。

ただし、「31.5%」という平均月利については言うまでもなく、「14.5%」という月間獲得利益についても、十二分に優秀な成績なのは間違いない。むしろ、これまでの成績の方が、“あまりに良すぎた” と言える位だろう。

なお、前回のレビューでは、「最大ドローダウンが0.00%を示している」と記述したが、実際に「0.00%」を示していたのは、「最大」ドローダウンではなく、「絶対」ドローダウンの値だったことに、恥ずかしくも本稿の作成中に気が付いた。

既に、当該レビュー内の記述にも修正を施しており、ここで訂正するとともに、誤った情報をお伝えしていたことをお詫びさせていただきたい。

なお、「最大ドローダウン」と「絶対ドローダウン」、および「相対ドローダウン」の違いについては、以下の通り。

普段、他のレビューにおいて、「最大ドローダウン」として取り扱っているのは、上記三種類のうち「相対ドローダウン」であり、記載している値も、厳密には “相対ドローダウンの最大値” ということになる。

残念ながら、FX Blue上では、相対ドローダウンの値が確認できないのだが、今回、『Forex Gump EA』の公式フォワードテスト成績について、FPA（Forex Peace Army）による独自の観測記録を新たに発見した。

今後、経過観察においては、この観測記録に記載されている相対ドローダウンの値を参照し、「最大ドローダウン（DD）」の値として掲載することにしたい。

なお、観測記録によると、現時点における最大ドローダウン（＝相対ドローダウン）の値は、「41.28%」とのこと。

一般的に言われる “安全水準” の目安は「30%」前後までだが、『Forex Gump EA』は、確実にその水準から好ましくない方向に逸脱していることとなる。

とは言うものの、資産曲線の形にも明らかなように、このEAが終始安定して資産を増加させ続けてきたことも、また紛れもない事実だ。

他を圧倒する高い収益性を考慮すれば、この程度のリスクは “当然の対価” と言えるのかもしれない。

今回の総評

今回、当サイトにおける「最大ドローダウン」の定義を再確認したことにより、『Forex Gump EA』の最大ドローダウン値を評価し直すこととなったが、その結果が、このEAに対する “最終評価” に与えるネガティブな影響は、あまり大きくはないだろう。

今回の再評価は、このEA最大の強みである「収益性」に対する評価を引き下げるようなこともなければ、むしろ最大の弱みであった「信頼性」への評価を高める結果となった。

2019年2月25日時点での『Forex Gump EA』の成績

確かに、“一般的な安全水準” の埒外にあることが判明したことは、「安定性」の観点から見れば、大きなマイナスだと言えるし、実際にレビュー内における評価も下方修正したいと思う。

しかしながら、それも裏を返せば、「圧倒的な収益性を誇りながら、ドローダウンの存在しない理想的なEA」という実に “胡散臭さ極まりない” 存在から、「背負うリスクはやや大きいが、それに見合う収益性を実現するEA」という非常に現実的な存在へと、変貌を遂げたとも言えるだろう。

この点を以て、このEAに対する「信頼性」の評価については、上方修正を加えることにしたい。

前述のドローダウンに関する勘違いと誤報については、まったく不徳の致すところで恥じ入るばかりだが、おかげでこのEAに対する懸念が一つ晴れたのは、怪我の功名と言ったところだろうか。

また心機一転し、今後の経過を観察し続けていく所存だ。

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