FXコラム

「リカバリーファクター」とは? 知っておきたいEAの実力の評価方法

「EAを評価する」ことの難しさ

一口に「EAの成績や実力を分析する」と言っても、その方法や観点は多岐に渡ることについては、以前に公開したEAの成績を評価する方法の中でも、最も一般的なものの一つとして「Myfxbookの使い方と見方」に関する解説の中でも言及した通りだ。

 

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そのため、「どういった方法を用いてどのように分析し、その結果のどこを評価するか」が変われば、同じEAに対する最終的な評価も全く変わってしまうことにさえもなり得ると言える。

例えば、「収益性」という観点から見れば「満点」と言えるようなEAも、「リスク」や「信頼性」といった観点から見た場合には、完全に「赤点」な存在となってしまうことは容易に起こり得るということだ。

 

そうである以上、なるべく多くの評価方法や観点を自分の中に蓄えておくと共に、「自分は投資において何を重視したいのか」といった投資における価値観を、あらかじめしっかりと確立させておくことは、EA運用における重要な事前準備だとも言えるだろう。

そこで今回は、知られているようで意外と知られていない評価基準の一つとして、「リカバリーファクター」について紹介していくことにしたい。

 

 

「リカバリーファクター」とは?

「リカバリーファクター(RF)」とは、「リスクリターン率」とも呼ばれることがある指標で、「損失(リスク)に対して、どの程度の利益(リターン)が期待できるか」というEAの潜在的な見込みを示すもの。

 

言い換えるならば、「リカバリーファクターの数字が大きければ大きいほど、より少ないリスクでより大きな利益を得られる可能性が高い」とも言えるし、その逆もまた然りだとも言える。

敢えて物事を限界まで単純化し、誤解を恐れず言うならば、「リカバリーファクターの数字が大きいEAは勝てるEA」だとも言えるだろう。

 

勿論、相場というものが常に想定外の動きを見せ、大小無数の要素が取引の結果に影響を及ぼす以上、そんな単純な話がある訳はないのだが、いずれにせよ「リカバリーファクターが大きいに越したことはない」ということは、間違いないはずだ。

ちなみに、その「リカバリーファクター」の値は、以下のような非常に簡単な計算式で求めることが出来る。

 

リカバリーファクター(RF)の計算式

リカバリーファクター(RF)= 純利益 ÷ 最大ドローダウン(金額)

 

一般的には、「リカバリーファクター」の数字が「5.0」以上あれば及第点、「10.0」以上あれば合格点などと言われており、一つの目安にすると良いだろう。

 

 

なお、「リカバリーファクター」を用いてシステムの評価をする場合には、「同一のEAであったとしても調子の良い時期と悪い時期がある」という点を考慮に入れるべきだと言える。

 

極端な話で言えば、例えば二年の運用期間で「200%」の通算利益を得ているEAだったとしても、最初の一ヶ月間で「199%」を稼ぎ、残りの期間で「1%」の利益しか得ていないようなことだってあり得る訳だ。

あるいは、最初の一ヶ月間で「1,000回」取引を行い、残りの期間では「1回」しか取引をしていないということもあり得るかもしれない。

 

そんな状態にあるEAは、既に “死んでいる” と言うより他なく、新たに運用を開始するEAとしては不適当だと言わざるを得ないだろう。

しかしながら、先に示した計算式には、そういった「一定の期間毎に見られる調子や成績の偏り」が考慮に含まれていないため、その数字だけを根拠に据えてしまうと、「一見優秀そうに見えるが、実は既に陳腐化しているEA」に引っかかってしまうことにもなりかねない。

 

また、EAによっても運用期間の長さはまちまちである上に、証拠金残高や取引量など、様々な要素が異なっているため、比較評価を行う際には、可能な限り条件を統一した基準を用いるべきだと言えるだろう。

そこで、お勧めしたいのが以下の計算式による「リカバリーファクター」の算出方法だ。

 

平均プロフィットファクター(ARF)の計算式


① 純利益 ÷ 最大ドローダウン(金額)= X(RF)


X ÷ 運用期間(日)× 365(日)= Y(ARF)


 

まずは、①の計算式に従って通常通りに「リカバリーファクター(RF)」の数字を算出

その後、②の計算式に当て嵌めて計算することで、運用期間における時期による成績や取引頻度などの変化による影響を平均化した「平均リカバリーファクター(ARF)」とでも呼ぶべき指標を得られることとなる。

ちなみに、この「平均リカバリーファクター(ARF)」という名称は当サイトによる完全な造語であり、他のどこで通用することもない点には注意してほしい。

 

なお、この「平均リカバリーファクター」の評価基準についてだが、「ARF = 1.0」というのが一つの絶対的な目安とされており、この数字が「1.0」を上回っているかどうかを一つの評価基準にすると良いだろう。

 

 

まとめ

確かに「リカバリーファクター(RF)」も「平均リカバリーファクター(ARF)」も、EAの総合的な実力を評価する上で非常に有用かつ実用的な指標ではあるものの、その数字の大小だけを絶対的な判断基準に据えてしまわないよう注意してほしい

上述した通り無数の要素が絡み合って形成されているのが相場であり、しばしば相場というものが想定の全く外にあるような動きを見せる以上、たった一つの “根拠” だけに全幅の信頼を置いて取引し続けることの危険性については、きっと理解してもらえたはずだ。

 

結局のところ、「様々な指標や観点を組み合わせて総合的に成績を分析する」ことが重要という話なのだが、とは言え少なくとも「総合的な分析」を行うために用いる指標の一つとしては、二種類の「リカバリーファクター」は重用されるに値するものだと言えるだろう。

これから先、EAの成績を分析しその実力を評価する機会があったならば、この「リカバリーファクター」という観点を新たに取り入れてみることをおすすめしたい。

 

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