設計通りの勝利を収めてみせた前回
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前回、設計で意図された通りの挙動を演じ、「ハイリスク・ハイリターン系EA」ならではの潜在的なリスクを上手く制御しつつ、着実に成績を伸ばしてみせた『Trader's Moon』。
最後に大きく含み損が膨れ上がってから、今回でちょうど一年が経過しようとしているが、はたして直近の期間においては、どのような推移を見せたのだろうか。
安定感はそのままに、成長を加速
喜ばしいことに、今回も『Trader's Moon』が含み損を大きく膨れ上がらせるようなことはなく、若干ではあるものの、前回や前々回よりも成長の勢いを加速させることに成功している。
横方向に圧縮表示されているウィジェットからは読み取りづらいが、拡大して確認してみると、含み損を上手く最小限の水準に制御しながらも、資産曲線の勾配をわずかに大きくしている様子が確認できることだろう。
その好調ぶりを示すかのように、「通算利益」においても「14.51」ポイント増の好成長を達成し、ついに「通算利益」の数字が「200%」の大台を突破するに至った。
過去数回の経過観察における伸び幅の平均水準と比較しても、今回の成長ぶりは明確にその水準を上回っており、前回から今回までにいつもより若干だけ期間が空いてしまったことを差し引いても、「調子は上向いている」と評価できるだろう。
『Trader's Moon』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 175.27% | 41.35% | 5.42% | 77% | 1.83 |
第1回 | 184.60% | 41.35% | 5.30% | 77% | 1.84 |
第2回 | 182.36% | 41.35% | 5.01% | 76% | 1.75 |
第3回 | 190.51% | 41.35% | 4.87% | 76% | 1.72 |
第4回 | 205.02% | 41.35% | 4.75% | 76% | 1.75 |
前回比 | +14.51% | ±0.00% | -0.12% | ±0.0% | +0.03 |
累計 | +29.75% | ±0.00% |
-0.67% | -1.0% | -0.09 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第1回 | +542.3 pips | +79.49 ドル |
第2回 | -540.2 pips | -19.09 ドル |
第3回 | -544.9 pips | +67.18 ドル |
第4回 | +756.5 pips | +101.16 ドル |
前回比 | +1,301.4 pips | +33.98 ドル |
累計 | +231.7 pips | +228.74 ドル |
また、「損益」の数字を見ても、今回は「756.5pips」または「101.16ドル」の黒字を計上しており、「pips」と「金額」の双方において前回を大きく上回ることに成功。
前回は「pipsは赤字で、損益は黒字」という、ある種の分かりやすい「ハイリスク・ハイリターンな成長ぶり」を見せていたが、今回に関して言えば、少なくとも数字上の面からは特に文句の付けようもないと言えそうだ。
そのほか、前回わずかに悪化してしまっていた「プロフィットファクター(PF)」の数字が、直近の期間において完全に回復している様子からも、安定した調子の良さが見て取れる。
『Trader's Moon』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | ー | ー | ー |
2月 | -5.28 | -478.7 | -77.41 |
3月 | +10.16 | +1,758.4 | +204.29 |
4月 | +4.56 | +1,062.8 | +92.42 |
5月 | +5.22 | +1,041.6 | +108.54 |
6月 | +4.18 | +512.4 | +91.50 |
7月 | +4.21 | +496.4 | +95.99 |
8月 | +2.75 | +779.2 | +65.25 |
9月 | -0.12 | -872.5 | -2.89 |
10月 | +2.59 | -120.3 | +59.62 |
11月 | +2.08 | +391.2 | +41.98 |
12月 | ー | ー | ー |
累計 | +30.35 % | +4,570.5 pips | +679.29 USD |
※USD = 米ドル
なお、先月および先々月の「月度別成績」を見比べる限りでは、先月は「pips」においては先々月よりも数字が良かった一方で、「金額」においては先々月に及んでいなかった模様。
先月と先々月、どちらの方がより「良い成長の在り方」かについては議論の分かれるところだろうが、今月に関しては、既に「成長率」と「金額」において、先月の数字を上回りそうな成績の推移を見せていることを補足しておきたい。
今回の総評
根本的には「ハイリスク・ハイリターン系EA」でありながらも、『Trader's Moon』は今回も、直近の数ヶ月間と同様に安定感のある成長ぶりを維持し、そのリスク相応とも言える勢いで着実に数字を伸ばしてみせた。
姉妹品である『Trader' Sun』が、中長期的な安定感にかなり秀でたものを持つEAなだけあってか、『Trader's Moon』も「ハイリスク・ハイリターン系EA」という括りの中では、比較的に安定性が高いように見受けられる。
実際に取引履歴で確認してみると、直近の期間における「最大ドローダウン」値を僅か「1.18%」に抑えることに成功している一方で、期間中の「平均月利」は「3.10%」、「プロフィットファクター」については「2.94」と、好成績を記録。
無論、これまで何度も言及してきた通り『Trader's Moon』は「ハイリスク・ハイリターン系EA」であり、EAの設定次第でリスクとリターンのバランスや、最終的な勝敗などは容易に変わってしまうことは間違いない。
しかしながら、「ハイリスク・ハイリターン系EA」をリスクを嫌って下手に安全志向な設定で運用すると、「勝てないEA」になってしまいがちであり、早期に大損を被る結果になってしまうことさえ、しばしばだ。
そういった意味で、「ハイリスク・ハイリターンなロジックを比較的に安全に運用した上で、利益も生み出し得る」ということ自体に一定以上の価値があり、またそういったEAに対しては常に一定以上の需要が存在していることも、また間違いないと言えるだろう。
何かと「帯に短し襷に長し」になりがちな「リスクとリターンとのバランス」問題ではあるが、この『Trader's Moon』に関しては、比較的に “良好” と言えるバランスを実現することに成功しているように思われる。
などと、油断した瞬間に足を救われがちなのがFX取引の世界であるため、もう一度気を引き締め直しつつ、経過を見守っていくことにしたい。
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