長らくの膠着を見せた事態に、ついに動きが
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『FXAdpet』が、異例の “膠着” から脱することができない状態が続いていることを、前回の経過観察では伝えたが、ついに今回、その状況に大きな動きが見られ、膠着状態が打破されるに至った。
ほぼ四ヶ月間にも及ぶ “冬眠” から目覚めた『FXAdept』は、はたしてどのような変貌を遂げたのだろうか。逸る気持ちを抑えつつ、速やかに確認していくことにしたい。
手負いでの目覚めとなるも、予後は良好
ほぼ四ヶ月ぶりにポジションを決済することに成功し、ついに今回、その盤面を大きく動かすことに成功した『FXAdept』だが、待望の再始動は、お世辞にも「理想的」とは言えない形で幕を開ける格好と相成った。
資産曲線の動きを目で追えば、長期間に及んだ “膠着状態” が、大きな利益をもたらす勝利ではなく、手痛い損失を被る敗北によって打破された様子が見て取れることだろう。
一方で、確かに膠着が解けた直後は、通算利益の数字に「30%」以上もの減少が見られていたのだが、既に現在は、以前までと同じように着実な歩みで成績を回復させており、早くも復活の兆しを見せ始めている。
とは言うものの、四ヶ月間も身動きが取れずにいた末に演じた今回の “敗北” による負債は、上述した通算利益の数字にはもちろん、平均月利とプロフィットファクター(PF) の値に、ありありと表れる結果となった。
『FXAdept』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 194.08% | 24.85% | 9.05% | 58% | 1.69 |
第1回 | 246.75% | 24.85% | 9.30% | 58% | 1.85 |
第2回 | 289.46% | 24.85% | 9.56% | 57% | 1.92 |
第3回 | 291.41% | 24.85% | 8.68% | 57% | 1.93 |
第4回 | 291.41% | 18.98% | 7.65% | 57% | 1.93 |
第5回 | 262.74% | 18.98% | 6.93% | 57% | 1.74 |
前回比 | -28.67% | ±0.0% | -0.72% | ±0.0% | -0.19 |
累計 | +68.66% | +5.87% | -2.12% | -1.0% | +0.05 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第4回 | ー | ー |
第5回 | +209.5 pips | -286.77 ドル |
前回比 | ー | ー |
累計 | +209.5 pips | -286.77 ドル |
それまで堅調に数字を増加させていた平均月利は、今回の “冬眠” を契機に明らかな下落の動きを見せ、最終的には「2.0%」以上も数字を悪化させる形で幕を閉じ、同様にプロフィットファクターについても、経過観察の開始後では初となるマイナス成長を果たしている。
そのこと自体については、確かに「残念な結果に終わった」と言えるが、見方を変えれば、「何ヶ月間もポジションを塩漬けにせざるを得ない状況に置かれていた割に、被害を小さく抑えながら軟着陸することに成功した」とも言えるだろう。
むしろ、四ヶ月もの間、刻一刻と状況が変化する相場を前にポジションを保有し続けたにもかかわらず、最大ドローダウンの値を更新させずに切り抜けている様子を見るにつけ、『FXAdept』のリスク管理能力の高さに思わず感心させられてしまう。
月間獲得利益の推移
2017年 | 2018年 | 2019年 | |
---|---|---|---|
1月 | ― | +18.82% | +12.32% |
2月 | ― | +25.26% | +0.5% |
3月 | ― | +27.94% | ― |
4月 | ― | +11.01% | ― |
5月 | ― | +0.62% | -8.25% |
6月 | ― | +4.53% | ― |
7月 | ― | +2.92% | ― |
8月 | ― | -1.65% | ― |
9月 | ― | -3.65% | ― |
10月 | ― | +12.34% | ― |
11月 | -5.78% | +16.25% | ― |
12月 | +18.83% | +9.36% | ― |
累計 | +13.05% | +123.75% | +4.57% |
なお、当然と言えばそれまでなのだが、膠着が打破された先月の月間獲得利益は、過去最低を更新する下落幅を見せているほか、膠着前後における損益の収支は、「300ドル」近いマイナスを記録している。
一方で、今月に入ってからの成績に関して言えば、本稿作成時点での収支はプラスとなっており、ここからの素早い再起にも期待できそうな印象だ。
今回の総評
今回の経過観察における最大の争点は、間違いなく「ほぼ四ヶ月間もの膠着に陥ったという事実と、その顛末についてをどのように評価するか」という一点に尽きると言える。
絶対的に望ましくない事態だったことを否定する余地はないが、見ようによっては、「ポジションを塩漬けにした挙句に手痛い損失を被った」と否定的に評することも、「大損害を被りかねない事態を最小限の被害で乗り切った」と好意的に評価することもできるだろう。
なお、今更ながらにこれまでの経緯を “おさらい” するが、今回『FXAdept』が未曾有の膠着状態に陥ることとなったのは、「仕様の上限数まで保有ポジションを抱えた状態で、そのポジションを決済するための条件を満たすことができない状況が続いてしまった」ことが原因だ。
事態を重く見た同EAの開発陣は、既に原因の究明を終えているほか、将来的に再び今回と同様の状況に陥ってしまった場合には、取引のロジックとアルゴリズムに改良を加える予定であることを約束するなど、アフターフォローに対して積極的な姿勢を見せている。
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『FXAdept』経過観察 その4|解消されぬ未曾有の膠着
異例の事態に見舞われた前回 前回、過去にも類を見ないほどに長いドローダウンの時期に突入したことが判明した『FXAdept』だったが、あれから既に数ヶ月。 不本意な雌伏 ...
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話を元に戻すが、賛否の分かれる余地があるとは言え、確かに『FXAdept』をかつてない苦難が襲い、積み上げられてきた実績に大きな爪痕が残されたことは間違いない。
しかしながら、“永遠に好調であり続けるEA” が存在した例などは古今東西のどこにもなく、『FXAdept』も今回、他の多くの競合製品と同様に、その綿々と続く習いに従っただけだとも言えるだろう。
そもそもの仕組みとして「遅かれ早かれ転ぶ」ことが確定している以上、より重要なのは、「転んで起き上がってから、どのように状況を立て直すか」ということであり、そのプロセスにおいてこそ、“EAとしての真価” が問われることになるはずだ。
その意味において、現在の『FXAdept』は “起き上がった直後” であり、まずはここからの数ヶ月間が、一つの大きな正念場となると言えるだろう。
長き眠りから覚めた手負いの “Adept(達人)” は、ここから見事に再起を果たすことができるのか、はたまた傷を悪化させ、隠居の道へと進むことを余儀なくされてしまうことになるのだろうか。
これまでの実績を、そして “達人” の底力を信じ、再び経過を見守っていくことにしたい。
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