Forex Flex EA 海外製EA情報

『Forex Flex EA』経過観察 その11 |長引く停滞と期待の新星

堅実で穏当な成長を果たした前回

『Forex Flex EA』の検証とレビュー

『Forex Flex EA』評価 『Forex Flex EA』      収益性:(4.5)      安定性:(5.0)      信頼性:(4.0) 総合評価 (4.5)☆ ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その1 | 堅調な成長を維持

前回のレビューから、約一ヶ月半   発売から現在に至るまで、開発者による継続的かつ精力的なアップデートと、購入者による活発なコミュニティ運営の続く『Forex Flex ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その2 |停滞期を超えて成長を再開

前回の経過観察から二ヶ月が経過   前回の経過観察では、劇的な落ち込みこそ見せなかったものの、停滞の印象を拭い去ることはできなかったが、あれから約二ヶ月。『Forex F ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その3 |抜群の安定感を堅持

新たに加わった観察対象の動向に注目   前回の経過観察では、停滞期を抜けて成長を再開する様子を確認することのできた『Forex Flex EA』だったが、はたして再び歩み ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その4 |可もなく不可もない成長

初レビューから半年が経過   前回の経過観察では、観察対象としている二つのカスタム設定のどちらもが、好ましい成長を見せていたが、はたして今回も、その順調ぶりを維持すること ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その5 |安定感のある成長を再開

小石につまづいた前回から、約一ヶ月   前回、およそ一年半以上に渡る稼働歴において、僅か二回目となる月間獲得利益でのマイナス成長を喫した『Forex Flex EA』。 ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その6 |揺らがぬ安定感と続く好成長

堅調な成長を再開した前回   前々回の経過観察において、初めて若干の後退を見せた『Forex Flex EA』だったが、それも結果的には次なる成長への “助走” のような ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その7 |長期的なポジション管理能力の高さを実証

素晴らしい安定感を堅持した前回   前回の経過観察において、揺るぎない安定感を見せつけるとともに、着実に成績を伸ばすことに成功した『Forex Flex EA』。 既にあ ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その8 |盤石ぶりの光る好成長

前回に続く好成長に期待   前回、ほぼ「四ヶ月間」および「三ヶ月間」にも及ぶ長期保有ポジションを含む複数の取引を見事に黒字で終え、長期的なポジション管理能力の高さを実証し ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その9 |歴代屈指の目覚ましい飛躍

全方位に隙のない好成長を遂げた前回   前回の経過観察において、メインとサブ両方の観察対象において、「盤石」という言葉が実にしっくり来るような好調ぶりの光る成長を見せた『 ...

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『Forex Flex EA』経過観察 その10 |急成長後も変わらぬ安定感を発揮

歴代屈指の好成長を遂げた前回   メイン観察対象として観察を続けてきた「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」が、歴代最高とも言える好成 ...

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前回、メインおよびサブ観察対象ともに良く言えば「控えめな」、悪く言えば「あまりぱっとしない」成長ぶりを見せる格好となった『Forex Flex EA』。

これまで順風満帆な成長を続けてきているだけに、今回は前回の鬱憤を晴らすかのような成長を見せてくれることに期待したいところだが、はたして。

 

 

過去最大級の苦戦を強いられるメイン観察対象

まずは、メイン観察対象について成績を確認していくことにするが、結論から言うと、今回は「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」にとって非常に厳しい期間となってしまった。

高い安定感をもって維持されてきた最大ドローダウン値もついに今回、僅かながら更新されるに至っている。資産曲線を見れば、直近における含み損の急激な膨張ぶりは一目瞭然だ。

 

 

なお、「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」は前回の経過観察から今回までの間、ただの一度たりともポジションを決済していないため、最大ドローダウン値を除いた項目についても、前回から数字の変動は見られない。

 

また、先々月の下旬に建てたポジションを皮切りに、散発的にポジションを追加しており、本稿の作成時点においてその数は八つにまで膨らんでいる。

「含み損を補うためにポジションを追加したものの、そのポジションまでもが含み損を抱えてしまい、さらに別のポジションを追加せざるを得なくなってしまう」という "負の循環” に陥ってしまっている形だ。

 

『Default + TDI + TDI Slope + Dynamic』の実績

回数 通算利益 最大DD 平均月利 通算勝率 PF
初レビュー時 149.69% 29.54% 7.43% 67% 2.99
第1回 149.19% 29.54% 6.63% 65% 2.86
第2回 166.56% 29.54% 6.25% 67% 3.06
第3回 176.22% 30.02% 5.96% 66% 2.95
第4回 169.99% 30.02% 5.47% 65% 2.39
第5回 182.18% 24.86% 5.15% 64% 2.44
第6回 198.03% 24.86% 5.16% 63% 2.47
第7回 214.38% 24.86% 5.20% 63% 2.52
第8回 231.08% 24.86% 5.04% 63% 2.61
第9回
288.98%
24.86%
5.22%
65%
2.94
第10回 299.90% 24.86% 5.27% 65% 3.02
第11回 299.90% 28.32% 5.27% 65% 3.02
前回比 ±0.00% -3.46% ±0.00% ±0.0% ±0.00
累計 +150.21% +1.22% -2.16% -2.0% +0.03
回数 損益(pips) 損益(金額)
初レビュ―時
第6回
第7回 +627.0 pips +817.58 ドル
第8回 +220.4 pips +834.96 ドル
第9回
+656.7 pips
+2,895.06 ドル
第10回 +297.1 pips +545,86 ドル
第11回
前回比
累計 +1,801.2 pips +5,093.46 ドル

さらに言えば、今回の “悪循環” を引き起こす大きな要因の一つに、「ユーロ/英ポンド(EURGBP)」の存在がある。

直近の期間は、英国に端を発する「Brexit」問題の影響が為替市場にも強く及ぶ期間となったと言えるが、「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」は今回、その煽りをもろに受けてしまった形だと言えるだろう。

 

保有ポジションの「含み損益」

保有ポジションの「含み損益」

 

事実、「買い」ポジションで抱えた「ユーロ/英ポンド」の含み損は、一時期は「1,000」ドル前後を推移していたが、ここ数週間の間で一気に「4,500ドル」以上にまで膨らんでしまっており、未だに解消の明らかな兆しは見えていない

 

『Default + TDI + TDI Slope + Dynamic』の月度別成績

2019年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月 -3.62 -332.6 -507.41
2月 +4.51 +200.5 +609.47
3月 +2.84 +71.8 +401.3
4月 +2.70 +8.0 +391.58
5月 +1.47 +79.3 +219.65
6月 +3.95 +547.7 +597.93
7月 +5.31 +220.4 +834.96
8月 +9.64 +458.8 +1,596.0
9月 +7.16 +197.9 +1,299.0
10月 +2.81 +297.1 +545.86
11月
12月
累計 +36.77 % +1,748.9 pips +5,988.34 USD

※USD = アメリカドル

『Default + TDI + TDI Slope + Dynamic』の年度別成績(※クリックで展開)

2018年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月 +9.61 +673.4 +736.4
2月 +14.91 +878.3 +1,253.0
3月 +5.84 +437.9 +563.94
4月 +6.22 +121.2 +636.0
5月 +1.83 -490.6 +198.96
6月 +5.09 +172.4 +562.7
7月 +7.48 -37.9 +868.63
8月 -1.94 -215.5 -242.39
9月 +1.78 +85.5 +217.49
10月 +3.88 +322.1 +483.33
11月 +2.98 +315.8 +385.11
12月 +5.09 -323.4 +678.73
累計 +62.77 % +1,939.2 pips +6,341.9 USD
2017年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月 +1.69 +80.4 +84.39
8月 +14.89 +32.5 +757.22
9月 +13.59 +558.8 +794.01
10月 +5.65 +264.8 +374.81
11月 +2.44 +93.6 +171.38
12月 +6.73 +168.5 +483.07
累計 +44.99 % +1,198.6 pips +2,664.88 USD

とは言うものの、まだ証拠金にもだいぶ余裕がある。今すぐ口座の破綻が危ぶまれるような危険な状況にあるとまでは言えないはずだ。

また、そもそも「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」が、現在のような苦境をも想定に含んだ “長期戦” を前提に開発されていることを思えば、今後の巻き返しにも十分に期待できることだろう。

 

 

そして、サブ観察対象である「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」に関しても、ここで一つ特筆して報告しておきたいのだが、実は先月上旬をもって、フォワードテストは終了を迎えるに至っている

実際、先月上旬には取引口座から証拠金がすべて引き出されており、その後も証拠金が新たに追加されることもなければ、取引が実行されてもいないことは、取引履歴を見れば明らかだ。

 

『Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3』の実績

回数 通算利益 最大DD 平均月利 通算勝率 PF
初レビュー時
第1回
第2回
第3回
第4回 57.75% 14.18% 6.50% 63% 2.39
第5回 73.26% 5.61% 6.54% 64% 2.49
第6回 91.94% 5.61% 6.92% 65% 2.51
第7回 127.82% 5.61% 7.43% 66% 2.56
第8回 161.76% 5.61% 7.54% 66% 2.54
第9回
188.94%
5.61%
7.46%
66%
2.48
第10回 194.28% 5.61% 7.07% 66% 2.48
前回比 +5.34% ±0.00% -0.39% ±0.0% ±0.00
累計 +136.53% +8.57% +0.57% +3.0% +0.09
回数 損益(pips) 損益(金額)
初レビュ―時
第6回
第7回 +1,513.8 pips +581.10 ドル
第8回 +807.4 pips +570.37 ドル
第9回
+362.4 pips
+437.88 ドル
第10回 +182.2 pips +84.53 ドル
前回比 -180.2 pips -353.35 ドル
累計 +2,683.6 pips +1,589.35 ドル

ただし、多くの場合、「フォワードテストの終了」にはネガティブな事象や原因が付きまといがちだが、今回のケースに関して言えば、喜ばしいことにその限りではない

 

「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」の運用者が公式フォーラム上に寄せた投稿によると、今回フォワードテストを終了したのは、「利用するFX会社を変更するため」だったとのこと。

以前から利用していたFX会社のサーバーの安定性などに不満を抱えていたらしく、ついに今回、FX会社の変更に踏み切ったというのが事の顛末のようだ。

 

『Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3』の月度別成績

2019年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月 +6.45 +559.0 +154.71
2月 +7.31 +584.3 +186.64
3月 +6.60 +317.1 +180.81
4月 +8.77 +41.8 +256.32
5月 +10.52 +1,055.0 +334.34
6月 +11.32 +561.4 +397.57
7月 +8.41 +698.1 +328.66
8月 +7.37 +276.5 +312.42
9月 +3.86 +275.8 +172.45
10月 +0.81 -7.7 +37.54
11月
12月
累計 +71.42 % +4,361.3 pips +2,361.46 USD

※USD = アメリカドル

『Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3』の年度別成績(※クリックで展開)

2018年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月 +14.34 +796.0 +232.20
8月 +6.32 -279.7 +117.05
9月 +2.80 +363.6 +55.13
10月 +10.19 +630.5 +206.23
11月 +5.56 +278.8 +123.94
12月 +1.95 -185.6 +45.83
累計 +41.16 % +1,603.6 pips +780.38 USD

また、彼がフォワードテストの成績を公開し続けていたのは、「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」の実力を検証する目的に加え、公式フォーラム上に集う有志たちから設定に関する情報や意見を集める目的があったと考えられる。

その意味においては、およそ一年半に及ぶテスト期間を通じて適切と思われるパラメーター設定が見つかり、その実力も実証されたことも、彼が今回フォワードテストの終了に踏み切った理由の一つだと言えるだろう。

 

 

なお、前回の総評において、有望そうなカスタム設定として「EMA Far Apart Retrace H4」について軽く触れたが、改めて今回、正式に同設定を「第三の観察対象」として紹介したい。

ただし、「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」および「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」とは異なり、『EMA Far Apart Retrace H4』は、基本的にかなりハイリスク・ハイリターンな設定だと言える。これだけは、最初にはっきりと明言しておきたい。

 

そのことについては、二本の曲線が大きく乖離していた様子の見られる資産曲線の形や、既に "危険水域” にまで達している最大ドローダウンの値にも明らかだろう。

 

『EMA Far Apart Retrace H4』の実績

回数 通算利益 最大DD 平均月利 通算勝率 PF
初レビュー時
第11回 964.26% 52.88% 27.03% 64% 2.75
前回比
累計
回数 損益(pips) 損益(金額)
初レビュ―時
第11回 +637.3 pips +17,270.27ドル
前回比
累計 +637.3 pips +17,270.27 ドル

しかしながら、「損益」や「月度別成績」の表を見れば分かるように、運用方法によってはそのリスクに見合うだけのリターンも十分に期待できる設定だとも言える。

実際、公式フォワードテストにおいては、毎月のように数千ドルもの利益を積み上げることに成功しており、ついに先月には、一ヶ月間で一万ドル以上の利益を得るに至ったというのだから驚きだ。

 

ただし、この爆発的な収益性は、かなりハイリスク・ハイリターンな運用を行い、リスクを厭わない “攻めの姿勢” を貫き通した結果だということは、くれぐれも忘れないでほしい。

 

取引履歴を確認すれば一目瞭然だが、この「EMA Far Apart Retrace H4」は、ナンピンとマーチンゲール法を組み合わせたような取引手法を基本戦略として採用

加えて現在は、その戦略に従いながら、かなりの「ハイロット」設定で運用が行われているため、リスクもリターンも更に跳ね上がる格好となっている。

 

『EMA Far Apart Retrace H4』の月度別成績

2019年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月 +2.03 +44.7 +59.33
2月 +54.18 +832.7 +1,618.00
3月 +100.84 +919.9 +4,646.00
4月 +13.78 +294.3 +1,275.00
5月 +13.59 +396.8 +1,431.00
6月 +25.75 +360.1 +3,079.00
7月 +9.95 +516.6 +2,457.00
8月 +18.28 +297.6 +7,257.00
9月 +12.57 +514.6 +5.856.00
10月 +21.77 +917.1 +13,282.00
11月
12月
累計 +272.74 % +5,094.4 pips +40,960.33 USD

※USD = アメリカドル

『EMA Far Apart Retrace H4』の年度別成績(※クリックで展開)

2018年
 成長率(%) pips  金額(USD)
1月
2月
3月
4月
5月 -19.57 +0.6 -195.67
6月
7月
8月
9月
10月
11月 +5.26 +78.2 +113.44
12月 -99.90 -320.7 -2,266.00
累計 -119.47 % -241.9 pips -2,348.23 USD

当初は、比較的に穏当なロットサイズでの運用が続いていたが、今年五月頃から含み損が膨れ上がり始め、その大きさは徐々に膨張。

ついには、七月中だけで「約22,000ドル」もの証拠金が追加されるに至ったが、その甲斐あって最大の危機を乗り越えると含み損は徐々に小さくなり始め、先月中旬頃にはほぼ完全に解消されるに至っている。

 

一方で、大きな含み損を抱えたままの危うい “自転車操業” を続けながらも、証拠金も着実に大きく膨らんでいった結果、ポジションのロットサイズまでもが増大を開始。今では最大で「5.0~6.0」ロット前後のポジションが建てられることもあるほどだ。

また、「EMA Far Apart Retrace H4」は最大で五つまでのポジションを同時に保有するように動作するため、直近の期間においては、一時的に合計で「10.00~12.00」ロット前後のポジションを抱える場面も確認されている。

 

それほどのハイロット設定で運用することのリスクと、その反面に期待されるリターンの大きさについては、少しでもFX取引をかじったことのある人ならば、想像に難くないことだろう。

「EMA Far Apart Retrace H4」は、決して "労せずして莫大な利益を生み出すような魔法のランプ” のようなものではなく、リスクに応じたリターンを生み出すだけの “現実的な装置” であることを、再度しっかりと強調しておきたい。

 

 

今回の総評

残念ながら今回、ゆったりとした足取りで着実に成長を続けてきた「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」が、過去最大級に大きく深い “停滞の沼” に足を取られ、全く身動きの取れない状況に陥る形となってしまった。

未だ含み損は大きく、状況が好転するまでには少なからず時間を要することになりそうだが、過去にはほぼ四ヶ月間も不利なポジションを保持し続けた結果、最終的に黒字で決済してみせたという "実績” もあるため、今はまだ静観していて問題なさそうだ。

 

また、「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」のフォワードテストが終了したことは純粋に残念ではあるが、決して「成績の悪化」や「口座の破綻」といったようなネガティブな事象が原因でないことは、間違いなく大きな救いだと言える。

今はまだ、公式フォーラム上に誰からも要望が寄せられていないため実現されてはいないものの、実施者のこれまでの対応を見る限りでは、いずれフォワードテストの再開を望む声が集まれば、再び成績が公開されることも十分に起こり得るだろう。

 

Forex Flex EAの成績データ画像

2019年11月28日時点での『Default + TDI + TDI Slope + Dynamic』の成績

 

なお、新たにサブ観察対象に追加した「EMA Far Apart Retrace H4」の基本的な性質については、既に上で説明した通りだが、それとは別に一つ、ここで重要な事実について補足しておきたい。

 

「Custom Analysis」機能を用いて、統計データの表示期間を「ALL(全期間)」に変更すれば分かることだが、実は「EMA Far Apart Retrace H4」のフォワードテストは、2018年5月より開始されている。

その後、数ヶ月間の休止期間を経て、同年11月下旬より再開。その僅か数週間後には、口座を破綻させるに至っている。つまり、現在のフォワードテストは既に一度仕切り直されたものだということだ。

 

 

ちなみに、「EMA Far Apart Retrace H4」の生みの親は、『Forex Flex EA』の開発者でもあるスティーブ氏だ。

 

今年1月下旬にフォワードテストが仕切り直されて以来、このカスタム設定ファイルの配布を望む声は数多く寄せられていたのだが、実際に同氏が公式フォーラム上に設定ファイルを公開したのは、今年5月初旬のこととなる。

仕切り直しから配布までの数ヶ月間、昨年末の破綻を踏まえた上で検証と修正が重ねられたことで、「EMA Far Apart Retrace H4」は新たに生まれ変わったとも言えるだろう。

 

とは言え、「EMA Far Apart Retrace H4」がハイリスク・ハイリターンな設定であることに変わりはない。開発者のスティーブ氏自身も、その点については注意を促しているくらいだ。

「EMA Far Apart Retrace H4」については、くれぐれもリスクとリターンのバランスについて十分に理解した上で利用するようにしてほしい。

 

堅実な成長ぶりが魅力の「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」と「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」に、ある意味では正反対とも言える性格の「EMA Far Apart Retrace H4」が加わったことで、EAとしての “厚み” が増した感のある『Forex Flex EA』

苦境に陥る「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」の行く末と併せて、ますます今後に注目したいところだ。

 

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