レビュー後、初の経過観察
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『Forex GOLD Investor』の検証とレビュー
『Forex GOLD Investor』評価 『Forex GOLD Investor』 収益性:(2.5) 安定性:(3.0) 信頼性:(4.0) ...
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先日、「ゴールド/米ドル(XAUUSD)」の取引に特化した珍しいEAとして『Forex GOLD Investor』を取り上げてから、気付けば二ヶ月近くが経過していた。
通常の通貨ペアとは少々毛色の異なる銘柄だけを取引し続けた、直近の二ヶ月間。はたして成績はどのような推移を見せたのだろうか。
時折激しい動きを見せながらも、着実に成長中
歴史的に金相場は一方向への強いトレンドを発生させやすいこともあり、「ゴールド/米ドル(XAUUSD)」は、数ある銘柄の中でも値動きの激しい銘柄の一つとして知られているが、『Forex GOLD Investor』は今回、まさにその特徴が反映された資産曲線を描いている。
「乱高下」と言うほどまでには激しくないものの、歩んできた道のりは決して「平坦」とは言えない。しかしながら、それでいて一歩ずつの成長を続けており、通算利益の数字も、前回からの着実な成長を遂げる結果となった。
また、それに伴い平均月利の数字も堅実に改善。また、通算勝率の成績が改善していることからも分かるように、現在の『Forex GOLD Investor』は、全体的に調子が上向いていると言えるだろう。
一方、前回から今回までの間に、利益だけでなく損失もが大きく積み上げられることとなったため、プロフィットファクター(PF)の値には、若干の悪化が見られる結果となったようだ。
ちなみに、ここで念のために注意を喚起しておくことにするが、前回のレビューでも強調したように、現在の公式フォワードテストは「デモ口座上」で実施されている。
そのため、本稿内での評価や分析については、そのことを考慮した上で解釈するようにしてほしい。
『Forex GOLD Investor』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 37.03% | 13.66% | 3.73% | 59% | 1.37 |
第1回 | 53.37% | 16.92% | 4.01% | 60% | 1.34 |
前回比 | +16.34% | -3.26% | +0,28% | +1.0% | -0.03 |
累計 | +16.34% | -3.26% | +0.28% | +1.0% | -0.03 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第1回 | +3,987.0 pips | +146.71 ドル |
前回比 | ー | ー |
累計 | +3,987.0 pips | +146.71 ドル |
なお今回、最大ドローダウン値が更新されることとなったが、その数値については、まだ十分に “安全圏” の範疇にあると言える。
また、資産曲線を見ても分かるように、値動きの激しい銘柄を取引している割には、全体を通じて含み損の発生も最小限に抑えられており、むしろリスク管理の巧みさが際立っている印象だ。
直近二ヶ月間の月間獲得利益について言えば、「プラスマイナスでややマイナス」となっており、決して好ましい結果だとは言えないだろう。
さらに言えば、今年に入ってからは下向きの調子が続く「停滞期」に突入してしまっていた訳だが、『Forex GOLD Investor』は現在、状況を大きく変化させそうな気配を見せている。
月間獲得利益の推移(成長率)
(%) | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|
1月 | ― | -2.09% |
2月 | ― | -10.19% |
3月 | ― | +3.98% |
4月 | ― | +2.44% |
5月 | ― | -1.5% |
6月 | ― | +0.74% |
7月 | ― | ― |
8月 | +3.34% | ― |
9月 | +17.65% | ― |
10月 | +8.31% | ― |
11月 | +11.02% | ― |
12月 | +4.32% | ― |
累計 | +44.64% | -6.62% |
今月の成長率は、本稿の作成時点において「8.21%」を記録。実現されれば約八ヶ月ぶりとなる「10%」台の成長も、十分に狙える立ち位置に付けている。
先月も月末直前までは好記録を維持していたため油断は禁物だが、今月に入ってからの安定した成長ぶりを見るに、引き続きの好成長に期待しても良さそうだ。
一方、「pips」という観点から『Forex GOLD Investor』を見た場合、多くの人が「成長率」を軸に据えて見た場合とは大きく異なる印象を覚えるかもしれない。
事実、前回から今回までの間に獲得したpips数は「3,987.0pips」にも達しており、昨年五ヶ月間での累計獲得pips数に至っては「10,137pips」と、まさに文字通り “桁違い” の成績を残している。
月間獲得利益の推移(pips)
(pips) | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|
1月 | ― | -213 pips |
2月 | ― | -2.432 pips |
3月 | ― | +766 pips |
4月 | ― | +710 pips |
5月 | ― | -118. pips |
6月 | ― | +980 pips |
7月 | ― | ― |
8月 | +683 pips | ― |
9月 | +2,805 pips | ― |
10月 | +2,288 pips | ― |
11月 | +2,880 pips | ― |
12月 | +1,481 pips | ― |
累計 | +10,137 pips | -307.0 pips |
ただし、このEAが一般的な通貨ペアではなく、「ゴールド/米ドル(XAUUSD)のみを取引している」という、もう一つの事実についても決して忘れるべきではないだろう。
「ゴールド/米ドル」は、一般的な通貨ペアとはpipsの計算方法が大きく異なるため、他の通貨ペアを取引している際の基準や感覚をそのまま適用すると、そのEAの実力や性能を見誤ることになりかねないと言える。
そのため、「ゴールド/米ドル」を取引するEAの成績については、同銘柄は一日に「数百pips」ほどの値動きを見せることもざらであり、凄まじい時には一日に「一千pips」以上も上下することさえあることを差し引いた上で、評価および分析するようにしてほしい。
今回の総評
今回の『Forex GOLD Investor』の成長ぶりを一言で総括するならば、「二歩下がって三歩進む」と言ったところだろう。「一歩下がって二歩進む」と評するには、資産曲線の描く凹凸が些か激しすぎるように思われる。
いずれにせよ、「値動きの激しい相場の中でだけ取引をしていながら、着実に成長を遂げている」ことは事実であり、その点については、素直に評価しても良いはずだ。
なお、本稿中でも再三述べているように、「ゴールド/米ドル(XAUUSD)」あるいは「金相場」はかなり急激な値動きを見せやすいという特徴を持っているため、「ゴールド/米ドル」は、基本的に「ハイリスク・ハイリターンな銘柄」だと言えるだろう。
そのため、「マーチンゲール法」や「ナンピン」などのハイリスク・ハイリターンな取引手法を採用している訳ではないが、その意味においては、『Forex GOLD Investor』も「ハイリスク・ハイリターン系EA」だと言えるのかもしれない。
しかしながら、上述した特徴も裏を返せば、「値動きの波を上手く捉えれば、大きな利益の獲得を狙える」ということにもなるため、世界的に見ても「ゴールド/米ドル」は人気のある銘柄の一つで在り続けている。
今後の成績次第な部分はあるものの、このEAは、「リスクを背負ってでも高い収益性を確保したいとは思うが、マーチンゲール法やナンピンをロジックに組み込んだEAを利用したくない」という “難題” への一つの回答となり得ることだろう。
今はまだ “金鉱脈” を発見できていない感の強い『Forex GOLD Investor』だが、もし首尾よく掘り当てることさえできたならば、文字通り “一攫千金” を狙うことも決して遠い夢ではないはずだ。
何にせよ今は、この果てしない “発掘作業” の行く末が明るいものとなることを祈りつつ、この果敢な挑戦者の動向を気長に見守っていくことにしたい。
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