『FXAutoPips』評価
収益性:(4.0)
安定性:(2.5)
信頼性:(3.0)
総合評価
(3.0)☆☆ 変わり種! ☆☆
※下記理由【1】により、収益性を【4.5→4.0】へと下方修正(2020/08/22)
※下記理由【1】により、安定性を【3.5→3.0】へと下方修正(2020/08/22)
※下記理由【1】により、信頼性を【3.5→3.0】へと下方修正(2020/08/22)
※評価修正に伴い、総合評価を【4.0→3.5】へと下方修正(2020/08/22)
※下記理由【2】により、安定性を【3.0→2.5】へと下方修正(2020/09/07)
※下記理由【2】により、総合評価を【3.5→3.0】へと下方修正(2020/09/07)
各項目の再評価について【1】(2020/08/22)
設計通りの挙動であり、的確に損失の大きさを制御しているとは言うものの、直近の短期間で連続して大きな損切りを食らう結果となったことを受けて「安定性」、「収益性」および「信頼性」の評価に下方修正を加えることとした。
また、各項目の評価修正に伴い、「総合評価」にも下方修正を加えることとした。
各項目の再評価について【2】(2020/09/07)
公式フォワードテストの成績データ更新がしばらく滞っていたため、現在の状況について『FXAutoPips』の公式サポートに問い合わせたところ、既に成績悪化によりフォワードテストが終了していたことが判明。
その事実を受けて、「安定性」および「総合評価」に下方修正を加えることとした。
『FXAutoPips』基本情報
- 【取引通貨ペア】: 1種類
対応が確認されている通貨ペア
● 米ドル/カナダドル(USDCAD)
- 【スタイル】: デイトレード
- 【販売価格】: 255ドル(最大30日間の返金保証サービスあり)
- 【最低入金額】: 26ドル / 0.01ロット
- 【推奨入金額】: 非公開
- 【推奨時間足】: 任意
- 【推奨レバレッジ倍率】: 1 : 10 ~ 1 : 100 以上
『FXAutoPips』は、様々な通貨ペアの取引を可能としている「汎用型EA」ではなく、特定の通貨ペアの取引に最適化した「特化型EA」であり、「米ドル/カナダドル(USDCAD)」の取引において最大限の実力を発揮するように開発されている。
また、「最低入金額」が「0.01ロットにつき26ドル」という設定のため、かなりの少額から取引を開始することを可能にしている点も、この『FXAutoPips』の大きな特徴の一つだと言えるだろう。
一方、「推奨入金額」については公式に明らかにされていないのだが、上記の基準を参考にした上で、自分の懐事情と相談しつつ、“丁度良い” 金額を自分で算出すれば良いものと思われる。
ちなみに、「レバレッジ倍率」の推奨設定については、「1:10」以上から「1:100」以上まで、随分と振れ幅が大きいように思えるかもしれないが、公式ユーザーマニュアルによると、以下の基準に従って設定すれば良いとのことだ。
取引において許容する「リスク水準」と「レバレッジ倍率」の関係
リスク水準 | レバレッジ倍率 |
100% | 1 : 100 以上 |
50% | 1 : 50 以上 |
30% | 1 : 30 以上 |
10% | 1 : 10 以上 |
原則として、「レバレッジ倍率を低く抑えた方が、取引におけるリスク水準も低くなる」ということのようだ。
ただし、「リスクとリターンはトレードオフの関係にある」という別の大原則に則れば、「リスク水準を低く抑えることで、期待されるリターンの大きさも小さく制限される」ことになるため、そのバランスについては一考の余地があると言えるだろう。
メンバーシップの特徴
メンバーシップ | ||
---|---|---|
価格 | 255ドル | |
利用可能なリアル口座数 | 最大1つまで(※) | |
利用可能なデモ口座数 | 最大1つまで(※) | |
返金保証サービス | 最長30日間(※返金条件あり) | |
アップデート保証 | 無償 | |
ユーザーサポート | 24時間 & 年中無休 | |
対応プラットフォーム | MT4 |
なお、『FXAutoPips』は、リアル口座とデモ口座のどちらでも利用が可能なのだが、EAに付与されているライセンスは「一つ」だけのため、リアル口座上とデモ口座上で同時に運用することはできない仕様となっている。
別段これと言って珍しい仕様ではないが、その点にのみ少し注意が必要だ。
また、多くの競合製品と同様に『FXAutoPips』も「最大30日間の返金保証」の看板を掲げており、その適用についてもやはり明確な条件が設定されている。
以下にその条件を引用するので、購入を検討している人は、ぜひ一度は目を通しておいてほしい。
We provide a full money-back guarantee during 30 days. If FXAutoPips didn't made a profit till the end of 30 days period, we will back your money.
Also if a drawdown in the balance of your account is more than 35%, a refund will be initiated immediately, on condition that you have used our recommended settings.
我々は、30日間の全額返金保証を提供しています。もし30日間が過ぎるまでにEAが利益を上げられなかった場合、返金を実施します。
また、推奨設定に従って運用していたにもかかわらず、ドローダウンが口座残高の35%を超えた場合にも、返金は速やかに実施されることになります。
詰まるところ、保証期間が終了するまでに「EAが利益を生み出せなかった場合」または「推奨設定で運用した上で、規定された割合以上の損失を被った場合」に返金が実施されるということのようだ。
この手の返金条件としてはごく標準的な内容であり、特に可もなく不可もないものだと言えるだろう。
『FXAutoPips』の特徴
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という古来から伝わる格言にもあるように、情報が多ければ多いほど素晴らしいという訳でもないが、何事にも「必要最低限」というものは存在するというものだろう。
その観点から見れば、『FXAutoPips』の公式サイトから読み取れる情報は「非常に少ない」と言わざるを得ないのだが、取引履歴を分析して判明した事実については余すことなくお伝えしたい。
「スキャルピング」の手法に着想を得た「非スキャルピング系EA」
公式サイト上に存在する貴重な記述によると、『FXAutoPips』は「スキャルピング」の取引手法から影響を受けつつも、俗に言うところの「スキャルピング系EA」ではないとのことだ。
以下に、このEAの特徴に関する説明について、公式サイトから一部を引用したい。
We developed FXAUTOPIPS robot under the inspiration of scalpers, but it is actually not a scalper EA!
『FXAutoPips』はスキャルピングから着想を得て開発されているものの、実際には「スキャルピング系EA」ではありません。
「スキャルピング系EAではない」という主張は十分に良く理解したつもりだが、「では一体、『FXAutoPips』がどのようなロジックを主軸にしたEAなのか」という点に関しては、残念ながらほとんどまともな説明が見当たらない。
一応、「マーチンゲール法を使用しないデイトレード系EA」であることは明記されているものの、やはりその詳細についてはほとんどが謎に包まれている。
ただし、以下の分析を見てもらえれば分かるように、上記の情報に関しては、どれも基本的には "事実” と見て良さそうに思われる。
一回の取引で「約14.0pips」の利益を狙うロジック
公式サイト上にもしっかりと明記されているが、「一回の取引につき、およそ14.0pipsの利確を狙う」というロジックの存在は、おそらく『FXAutoPips』における最大の特徴と言えることだろう。
実際に取引履歴を見てみると、過去に「勝利」で終えた取引の多くで、きちんと「14.0pips」ぴったりの利益を得ている様子が確認できる。
ちなみに、「14.0pips」の利益を実現させているパターンには、現在までに全部で三種類が確認されており、その中で最も頻度が高く、またシンプルなのが、「一回の取引で14.0pipsちょうどの利益を得る」というパターンだ。
一方、上の赤枠で囲われた二つの取引を見てほしいのだが、それぞれポジションが建てられた時間は異なるが、決済については全く同時に行われていることが分かる。
そして、更に重要なのは、どちらも先に建てられたポジションが「5.0pips」の損失を計上しつつも、追加ポジションが「19.0pips」という “過剰” な利益を得ることで、差し引きで「14.0pips」の利益に調整している点だ。
確かに、「特定のロジックに従ってポジションを同時に保有し、時機を見て一気に決済する」という手法だって、間違いなく「一回の取引」だと言えるだろう。
そして、問題の三種類目についてなのだが、「二つのポジションの損益の合計が14.0pipsになる」という点では先ほどと同様なのだが、こちらのパターンにおいては、「決済のみならずエントリーのタイミングも同時」となっている点で、様相を大きく異にしている。
ただし、実はこのパターンはこれまでに僅か一度しか確認されておらず、もしかすると「本来一つだけ建てられるはずだったポジションが、何らかの理由で同時に二つ建てられてしまった」だけ、なのかもしれない。
二つの取引で得た損益の和についても、「13.8pips」と微妙に目標値からずれてしまっている点を見ても、その推測が正しいように思われる。
We have always liked the trading style of scalpers, but the fact that they earn 2-4 pips from a trade creates a lot of problems, in particular a compatibility with brokers, and often the inability to achieve such results on live accounts.
我々は常にスキャルピングの取引手法を好んできましたが、「一回の取引あたりの利益が2~4pips」という事実は、特にFX会社(の口座)との相性や、リアル口座上で期待した通りの成績が出ないなど、多くの問題も生んできました。
なお、上記の文章は公式サイトから引用したものだが、どうやら「14.0pips」という利益設定は、一回の取引で数pipsの利益を狙う「スキャルピング」に付いて回る諸問題を回避するためのものだということらしい。
ちなみに、「スキャルピング」の弱点としては、一回当たりの利益が非常に小さいために、FX会社間に存在する微妙なスプレッド幅の誤差でさえ、長期的な成績に大きな影響を及ぼしかねないことなどが、その代表例としてしばしば挙げられる。
また、僅か「数pips」単位の利確を狙う必要があるために、約定のタイミングが一瞬ずれてしまっただけでも取引の勝敗さえ変わってしまいかねない上、ロジックや相場の状況によってはエントリーから「数分」、時には「数秒から数十秒」で決済する必要も生じてしまう。
そういった理由から、口座の仕様によっては本来の実力が発揮できない場合が多いことも、純粋なスキャルピング系EAに特有の弱みだと言えるだろう。
反対に、往々にして一回当たりの取引時間が短くなりがちなことから、「為替変動による損失リスクを相対的に低く抑えやすい」という点については、スキャルピングの持つ大きなメリットだと言える。
その観点に立って考えると、何をもってその数字が算出されたかについては依然として不明ではあるものの、「14.0pips」と言う設定は、スキャルピングの長所と短所とのバランスを意識した “絶妙な数字” だと言えるのかもしれない。
日本時間の早朝を狙って取引を実行
公式サイトには、『FXAutoPips』が「夜中の時間帯」を狙って取引を仕掛けるEAだということが明記されているが、実際に取引履歴を確認してみると、「23時~25時」の間に集中的に取引が実行されている様子が見て取れる。
なお、取引履歴に記載されている情報によると、公式フォワードテストにおいて使用されているサーバーのタイムゾーンは「GMT+3」とのこと。
「GMT+9」のタイムゾーンに属する日本とは、およそ6時間ほどの時差が存在することになるため、『FXAutoPips』は「日本(アジア)時間の早朝時間を狙って集中的に取引を仕掛けるEA」だということになる。
比較的に値動きの穏やかなアジア時間の早朝を狙って短期取引を仕掛ける手法は、「朝スキャルピング」として世界的に広く親しまれているが、こういったロジックの片鱗を見るに、やはり『FXAutoPips』にスキャルピングの “血” が流れていることは間違いないようだ。
取引の頻度よりも精度を重視した「デイトレード」戦略
取引履歴を見てみると、過去に実行された取引の大半が「数時間」から「十数時間」で決済に至っていることが確認でき、「デイトレード系EAである」という謳い文句に嘘はないことが分かるだろう。
なお、公式フォワードテストの実施期間は、そろそろ丸二年を数えようとしている一方で、これまでに実行された取引の累計回数は、まだ僅かに「94回」とかなり少ないのだが、このことについては、公式サイト上で以下のように説明されている。
FXAUTOPIPS does not trade often, but when it does, the EA trades accurately and profitably.
It will be great as an additional EA in a portfolio with other EAs, but it can also be used as a single EA on account, if you are ready to wait for a good signal for trading.
『FXAutoPips』は、あまり頻繁に取引を行わないものの、いざ実際に取引を実行した際には、的確に利益を出します。
また、『FXAutoPips』は、EAポートフォリオの一つとして組み込むEAとしても素晴らしいですが、もし有力なシグナルが出るまでじっと待ち続けられるのならば、このEA単体で運用するのも良いでしょう。
どうやら『FXAutoPips』は、取引の「頻度」よりも「精度」を重視したEAとして開発されているらしい。
こうもはっきりと宣言されると清々しささえ覚えるが、それなりの浮き沈みはありつつも口座を破綻させず、約二年間にわたり利益を大きく積み上げてきている様子を見るに、その狙いもまずまず成功を収めていると言って良さそうだ。
ちなみに、ポジションの平均保有時間が「1日」となっていることからも分かるように、『FXAutoPips』にだって、ポジションを「24時間」以上にわたり保有することは当然にある。
そうなるケースの大半は、「損切り直後に実行された損失回復を狙った取引」においてなのだが、その点について詳しくは後述することにしたい。。
証拠金残高とリスク設定に従って、ロットサイズをリニアに増減
公式ユーザーマニュアルには、『FXAutoPips』は「証拠金残高」と「リスク設定」に基づいて、自動的に建てるポジションのロットサイズを増減させることが明記されているが、取引履歴を見れば、それが事実だということはすぐに理解できることだろう。
運用期間の経過とともに証拠金残高が増加するにつれて、運用の開始当初は「0.19」だったロットサイズが徐々に段階を経て増加を続け、本稿の作成時点では「1.24」にまで達している。
ちなみに、証拠金の入金額に関する推奨設定として、「0.01ロットにつき26ドル」という基準が設けられていることについては、既に前述した通りだ。
そして、取引履歴によると、公式フォワードテストにおける初期証拠金は「500ドル」とのこと。先に登場した「0.19」ロットという微妙に切りの悪い数字も、その基準に正しく従って算出された数字だったことが分かる。
初期ロットサイズの計算式
(500ドル ÷ 26ドル)× 0.01ロット = 0.192307......
また、本稿の作成時点における証拠金残高は「3,600ドル」。単純に上の計算式に当て嵌めてもロットサイズは「1.38」となり、実際の「1.24」という数字とは合致しない。
この「0.14」の誤差を生んでいる正体こそが、上述の「証拠金残高とリスク設定に基づいたロットサイズ調整ロジック」の働きということのようだ。
なお、あまりロットサイズが大きくなり過ぎることを好まない場合には、適宜出金して「証拠金残高」を調整するか、EA側の「リスク設定」を調整するのが良いだろう。
正確な「損切り」によるリスク管理
永遠に “転ぶ” ことなく走り続けられるEAが存在し得ない以上、実際に転んでしまった際に作動し、傷の大きさを適確にコントロールしてくれる “安全装置” の有無は、EAを運用する上では重要視されてしかるべき点のように思われる。
その意味では、『FXAutoPips』には確実に安全装置は搭載されており、またその性能についても、なかなかに優秀だと評価しても良いものだと言えるだろう。
まずは、上の画像を見てほしい。これは運用開始から現在に至るまでの「最大ドローダウン」値の推移を示したグラフなのだが、本稿の作成時点における「最大ドローダウン」値は「39.81%」だということが読み取れる。
一方、下の画像は『FXAutoPips』の口座残高の推移を示したグラフなのだが、全体的に右肩上がりの成長を描く曲線の途中に、突如として大小六つの “谷間” が発生している様子が見て取れることだろう。
この “谷間” は、ドローダウンが一定以上の大きさにまで膨れ上がった末にEAが「損切り」を実行したことを示す痕跡であるため、『FXAutoPips』は過去に六度ほど損切りを実行したということになる。
ここでもう一度、一枚目の画像を見てほしい。二枚目の画像において損切りが発生したタイミングと、大きなドローダウンが発生したことを示す “棒” がグラフ上に登場するタイミングは完璧に一致している。
だが、本当に注目すべきはそこではなく、過去に実行された損切りが、「一定の基準に従ってかなり正確に実行されている」という事実にこそ注目したい。
視覚的に理解しやすくなるよう「赤色」と「黄色」で塗り分けてみたが、赤色の時期においては、損切りが実行される基準が「ドローダウンが40%に達した時」に設定されているだろうことが、一枚目の画像からは読み取れるはずだ。
一方、黄色で塗り分けられた時期においては、明らかにその基準が引き下げられており、「ドローダウンが30%に達した時」に損切りが実行されているように見受けられる。
公式に明かされた訳ではないため憶測の域を出ないが、おそらくは①の時期は「40%」に基準を設定して運用を開始させたものの、初めての損切りが発生した際に、立て続けに損切りが発生するリスクを考慮して、保険を掛ける意味で基準を「30%」に下方修正。
そして、矢継ぎ早の損切りに見舞われたものの、先に掛けておいた保険が功を奏した②の時期に、“安全装置” の性能を確信するとともに、口座残高も順調に増大させることに成功したことで、再び基準を「40%」に引き上げたのが、現在まで続く③の時期なのだろう。
その観点に立ってもう一度一枚目のグラフを見返せば、設定された基準に従って、かなり正確に損切りを実行し、適切にリスクを管理できていることが分かるはずだ。
なお、直近に発生した “谷間” は、他の五つと比べて明らかに大きいように見えるかもしれないが、口座残高が大きさに伴う錯覚のようなもので、実際にはきちんと設定された基準に従い、ドローダウンが「40%」に達する直前で損切りされていることを補足しておく。
「マーチンゲール法」とは異なる損失回復ロジック
一つ前の項目では、“谷間” の存在を「EAによって損切りが実行された証」だと評したが、厳密に言えば、あの表現は正確ではない。
実際には、損失と同等以上の利益を短期間で得ない限り、資産曲線上にああも綺麗なV字は描かれ得ないため、あの谷間は「損切りの直後から急速に損失の回復が果たされた証」ということになる。
そして、公式サイトによると『FXAutoPips』には、「リカバリーモード」と呼ばれる「マーチンゲール法に頼らない損失回復ロジック」が組み込まれているとのこと。
例の如く残念ながら、その詳細については明らかにされていないものの、取引履歴を確認する限りでは、また先ほどの資産曲線上に点在する美しい谷間の姿を見る限りでは、その精度はかなり高いと評価しても良さそうに思われる。
少なくとも、確認できた限りで言えば、『FXAutoPips』に搭載されている「リカバリーモード」が、「マーチンゲール法」とは異なるロジックに基づいていることは間違いないだろう。
なお、一枚目の画像は、最も直近に「損切りから損失回復に至るまでの流れ」が発生した一連の取引に関する記録を取引履歴から抜粋したものであり、二枚目の画像は、その取引が実際にチャート上でどのように執り行われたかを確認するためのものだ。
①および②の連続した取引で大敗して損切りに至った直後、五日間ほど間を空けて建てられた③のポジションを「二日間」以上も保有し続けると、「pips」と「金額」の両方において、見事に損失分を上回る利益を獲得してみせている。
その後、④のポジションが建てられた時には、既に “緊急回復モード” は終了。通常通り、利益が「14.0pips」に達した時点で取引が決済されるに至っている。
取引履歴を確認すると、過去すべての損切り前後でほぼ同様の流れで取引が実行されている様子を確認できるが、上記で言うところの③に相当する「損切り直後に建てられたポジション」は、時に一ヶ月以上もの時間をかけて決済されることもあるようだ。
『FXAutoPips』の成績
取引のロジックに関する詳細には謎に包まれた部分が多く残されているものの、EAの世界では「勝てば官軍」という言葉が罷り通る以上、既に二年近い時を経て大きな利益を積み上げることに成功しているという事実を、やはり評価しない訳にはいかないだろう。
「通算利益」の「606.43%」という数字は、運用期間がそこまで長くないことを考えると、なかなかに優秀な成績のように思われるが、実際「平均月利」の成績についても、「9.25%」という好ましい水準を維持している。
より具体的な数字を言えば、当初は「500ドル」だった口座残高が「3,600ドル」にまで育っている一方で、累計獲得pipsについては「841.5pips」とやや控えめな印象。
だが、この点に関して言えば、「頻度を犠牲にしてでも精度の高い取引を実行しつつ、一回の取引では14.0pipsの利確を狙う」という『FXAutoPips』の基本戦略を思えば、そう不思議がるようなことでもないだろう。
また、「プロフィットファクター(PF)」についても「1.82」という立派な成績を誇っているが、この指標については「あまり高すぎても低すぎても良くない」とされているため、その意味ではかなり “丁度良い” 数字だと言えそうだ。
「通算勝率」の成績も「69%」と、僅かに「70%」の大台を割り込んではいるものの、『FXAutoPips』の取引頻度がかなり低く、連続した数回程度の勝敗で「1.0~2.0%」くらいは簡単に増減してしまうため、あまり気にする必要もないと思われる。
『FXAutoPips』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 606.43% | 39.81% | 9.25% | 69% | 1.82 |
前回比 | ー | ー | ー | ー | ー |
累計 | ±0.0% | ±0.0% |
±0.0% | ±0.0% | ±0.0% |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
前回比 | ー | ー |
累計 | ±0.0 pips | ±0.0 ドル |
一方、「最大ドローダウン」の数字が、本稿作成の時点で「39.81%」という比較的に高めの水準に達していることについては、先に述べた通りだ。
純粋にその数字だけを見れば、決して好ましいものではなく、「安全だ」という印象を抱く方が難しいとも言えるだろう。
しかしながら、やはり同じく前述したように、実行精度の高い「損切り」および「リカバリーモード」により『FXAutoPips』は高いリスク管理能力を実現しているほか、普段は「含み損」を抱えることもほとんどない。
直近で言えば、「コロナショック」の影響でかなり不安定さを増した市場においてさえも、損切りからのリカバリーを的確にこなしてみせたことからも、そのリスク管理の実力は「本物」のように思われる。
「運用リスク」というものをどう捉えているかで評価の大きく分かれるところだろうが、少なくとも数字の大きさから受ける印象ほど、『FXAutoPips』は「危ないEA」ではないと言えるだろう。
『FXAutoPips』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +7.97 | +34.6 | +233.12 |
2月 | +3.01 | +15.6 | +95.19 |
3月 | +11.71 | +55.8 | +380.90 |
4月 | ー | ー | ー |
5月 | ー | ー | ー |
6月 | ー | ー | ー |
7月 | ー | ー | ー |
8月 | ー | ー | ー |
9月 | ー | ー | ー |
10月 | ー | ー | ー |
11月 | ー | ー | ー |
12月 | ー | ー | ー |
累計 | +22.69 % | +106.0 pips | +709.21 USD |
※USD = 米ドル
なお、「月度別成績」および「年度別成績」にも、特に不審な点などは見当たらず、全体を通じてなかなか順調に利益を積み上げてきている印象だ。
損益が赤字で終わっている月に関しては、「損切り」が実行されたタイミングだということが分かるが、基本的には当月中かその翌月、遅くとも二ヶ月後までには損失分を上回る利益を稼ぎ出している。
ちなみに、「2019年7月」については取引が一度も実行されていないが、これは損失直後に発動した「リカバリーモード」の働きにより建てられたポジションが、最終的に「35日間」も保有されることになった結果だということを、最後に補足しておきたい。
『FXAutoPips』の信頼性
生き馬の目を抜くような世知辛さの支配するFX取引の界隈だけに、一見美味しそうに見えるEAが、「SCAM(詐欺商材)」かどうかを正確に見極めようとする習慣は、確実に自分の身を守ることに繋がるだろう。
巧妙に隠された悪意に飲み込まれてしまわぬよう、今回もEAの素性について可能な限り入念に調査していくことにしたい。
公式サイトから得られる情報が少ない
先にも軽く言及したが、詳細な仕様やロジックなど、『FXAutoPips』について公式サイトから得られる情報の量は、絶対的にも相対的にも少ないと言わざるを得ないだろう。
一応、「非スキャルピング系EA」、「マーチンゲール法は不採用」、「一回あたり14.0pipsの利益を狙う」など、表層的な部分に関する情報は開示されているものの、エントリーや決済のロジックなどについては、全くと言って良いほど触れられていない。
なお、ロジックやアルゴリズムは、EAにとって “肝” とも言える重要な部分であるため、その詳細については基本的に秘匿される傾向があるため、『FXAutoPips』の姿勢についてもそう強く批判すべきものではないとも言える。
とは言いつつも、世の中にはそういった重要な情報にまで踏み込んでいるEAも間違いなく存在している以上、『FXAutoPips』に対して物足りなさを感じてしまうのは、どうにも致し方のないことだろう。
一方、確かに公式サイト上には必要最低限の情報しか記されていないのだが、裏を返せば、「必要性や意味のある情報しか記載されていない」とも言える。
EAの公式サイトにおいては、「中身のない情報」を羅列して “見せかけ” の情報量を水増しする行為が良く見られるが、そういった無益な行為が全くと言って良いほど行われていない点については、『FXAutoPips』にプラスの評価を与えても良いはずだ。
口コミなどの第三者からの評価が少ない
実際にEAを運用した人物やその製品に興味を持っている人など、第三者から寄せられる情報や口コミは、製品の信頼性を見極め評価する上で、非常に重要な判断材料になると言える。
その観点からすれば、『FXAutoPips』については完全なる “材料不足” だと言うより他ない。
海外のフォーラムサイト上にも実際のユーザーからの口コミなどは見当たらず、むしろ『FXAutoPips』について情報を求める人による書き込みばかりが散見されているくらいだ。
同様に海外のレビュー記事上でも、実際にこのEAを運用した人からの情報提供を呼び掛けているが、調べた限りでは、コメント欄には一つとして書き込みが行われていなかった。
なお、現在の状況については、『FXAutoPips』が「発売されてからまだ間もない」という事実が、大きく影響していると言えるだろう。
無論、製品の実力や人気に応じて集まる情報の量や質にばらつきは生じるものだが、基本的には、発売から時間が経過している製品ほど多くの情報が集まりやすくなるものだ。
実際、『FXAutoPips』の発売からまだ一ヶ月ほどが過ぎたばかりであり、EA界隈における一般的な傾向から言っても、書き込みや情報共有を行うユーザーが登場し始めるのは、まだしばらく先のことになるものと推察される。
とは言うものの、現時点において『FXAutoPips』に関する第三者からの客観的な情報が不足しているということは紛れもない事実であり、そのことについては公正に評価されるべきだろう。
明かされているロジックや設計通りの挙動を見せている
ロジックやアルゴリズムなど、EAの根幹を成す要素について開示されている情報が少ないことについては上述の通りだが、一方でその情報の信頼性については、高く評価して良さそうに思われる。
その理由について説明する前に、まずは下記の枠内を見てほしい。
『FXAutoPips』の特徴
- 一回の取引あたり「約14.0pips」の利益を狙う
- エントリーの頻度よりも精度を重視してデイトレードを行う
- ドローダウンが一定値に達したら損切りを実行する
- 損切り直後には「リカバリーモード」で動作し、損失の回復を図る
- 「0.01ロット」につき「26ドル」の証拠金を用意する
- ロットサイズは、口座残高とリスク設定に応じて自動的に決定される
わざわざ説明するまでもないだろうが、上記はすべて、公式サイトおよび公式ユーザーマニュアルに記載されている『FXAutoPips』の特徴に関する情報だ。
そして、取引履歴を確認または分析した限りでは、上記の情報はすべて「事実」だと判明しており、控えめに掲げられた看板に偽りのないことが確認されている。
嘆かわしいことにEAの世界では、公式サイトいっぱいに並べ立てられた聞こえの良い甘言や一見すると魅力的な言葉に釣られて手に取ってみたものの、いざ実際に蓋を開けてみたら全部が真っ赤な嘘だった、という話は枚挙に暇がない。
その文脈に立てば、少ないながらも嘘のない情報だけを公開している『FXAutoPips』の在り方は、素直に高く評価しても良いものだと言えるだろう。
Myfxbook上に公式フォワードテストの成績を公開している
昨今の海外製EA界隈においては、MyfxbookやFXBlueなど、一定以上の信頼性を担保している第三者機関を介して公式フォワードテストの成績を公開することは、ある種の “必須条件” となっている。
『FXAutoPips』に関しても、当然の如くMyfxbook上で成績データを開示している上、そのどこにも特に不審な点なども見当たらないため、信頼性における最低基準については軽々と突破していると言えるだろう。
あくまでも、「やって当然」と思われていることを行っているだけであるため、それ自体が信頼性の評価に大きくプラスに寄与することはないものの、一方では、その「当たり前」すら満足にできていない製品も、世の中には散見される。
その意味では、「当たり前のことを当たり前にこなしている」という事実の持つ価値については、正当に評価されて然るべきだろう。
最長30日間の返金保証を提供している
もはや返金保証を掲げていない製品を探すことの方が難しいくらいだが、『FXAutoPips』もご多分に漏れることなく、しっかりと「最長30日間」の返金保証を謳っている。
また、返金対応を受けるための条件が明確に設定されている点についても、多くの競合製品と同様だが、その条件としてはごく標準的な内容であり、特に可もなく不可もないものだったことは、先にも述べた通りだ。
We provide a full money-back guarantee during 30 days. If FXAutoPips didn't made a profit till the end of 30 days period, we will back your money.
Also if a drawdown in the balance of your account is more than 35%, a refund will be initiated immediately, on condition that you have used our recommended settings.
我々は、30日間の全額返金保証を提供しています。もし30日間が過ぎるまでにEAが利益を上げられなかった場合、返金を実施します。
また、推奨設定に従って運用していたにもかかわらず、ドローダウンが口座残高の35%を超えた場合にも、返金は速やかに実施されることになります。
一方、返金保証においてはその条件の内容などよりも、「返金処理がしっかりと実行されるかどうか」ということの方が、遥かに重要だと言えるだろう。
その点、『FXAutoPips』の返金対応は、比較的に信頼のおけるものになると推察される。
と言うのも、『FXAutoPips』は、販売や諸々のサポート対応を「ForexStore」という海外のEA販売サイトに委託しており、返金対応に関しても、そのサイトを介して行われることになるからだ。
当サイトで紹介しているEAの中でも、『FXAdept』などが同じシステムを利用しているのだが、これまでに実際に幾度となくやり取りを重ねてきた所感として、同サイトのサポート対応は基本的に信頼のおけるものだと言える。
事実、これまでも提示された条件を満たしているケースについては、しっかりと返金対応が実行されてきており、肝心の “実績” についても十分だと言えるだろう。
『FXAutoPips』の総評
ここまで様々な角度から光を当てて検証してきた『FXAutoPips』は、霧に覆われている領域が大きいものの、少なくとも「公式サイトに記載されている仕様については、すべて正しく実践しているEA」だということは、間違いないと言えるだろう。
そのため、「任意に設定した基準の範疇で不定期に大きな損切りは実行するものの、その後は迅速に損失を回復する」という取引スタイルをどう評価するかで、この『FXAutoPips』に対する最終的な評価も大きく分かれることになりそうだ。
方や「適切なリスク管理が為されている」と捉えれば、まずまず「安全性の高いEA」だと映るだろうし、「強制的に損切りせざるを得ない状況に追い込まれている」と捉えれば、途端に「危険なEA」と認識されるはずだ。
どちらも一つの側面から見れば事実であるため、どちらの見方が絶対的に正しいということもなく、単純に「リスクとリターンのバランス」の問題に対する考え方の違いに過ぎないと言えるだろう。
一方、「リスクとリターンはトレードオフの関係にある」という投資における大原則の一つを引き合いに出せば、原則として「ローリスク・ハイリターン」のような都合の良い話は、まずあり得ないと言える。
無論、「短期的にそういう時期がある」という話であれば十分にあり得るだろうが、中長期的に見れば、まず間違いなくいずれは「リターンはリスク相応の大きさに収束する」、あるいは「リターン相応の大きさのリスクを背負うことになる」はずだ。
その意味では、「30~40%のドローダウンが発生し得るリスク」を前提として相応のリターンを狙いつつも、いざ実際にリスクが暴発した際に備えて、「的確かつ迅速な鎮火と回復を可能にするロジック」で身を固める『FXAutoPips』は、かなり “現実的” な設計だと言える。
あるいは、期待できるリターンも小さくなってしまうが、少しでもリスクを低く抑えたいのであれば、例えばEAに損切りを実行させるリスク基準値を「20%」以下にまで引き下げた上で運用するというのも、一つの手だろう。
公式サイトから受ける素っ気ない印象とは裏腹に、練り上げられたロジックやアルゴリズムの存在を随所に感じられる『FXAutoPips』は、「第一印象で損をしているEA」だと言えるかもしれない。
確かに詳細については謎に包まれている部分が多いものの、「様々な情報を提供しているが、すべて噓八百」という世に蔓延る "有言不実行” な製品のことを思えば、少なくとも言ったことは確実に実行している『FXAutoPips』の方が、よほど誠実だと言えそうだ。
『FXAutoPips』の購入方法
公式サイト下部にある「BUY」と書かれたボタンをクリックする
各項目に必要な情報をすべて記入し、「次へ」をクリックする
「支払通貨」については、利用するクレジットカードに合わせて任意の通貨を選んでもらえれば良いが、多くの場合は「JPY(日本円)」を選択することになるだろう。
また、「PayPal」や「Wire Transfer(電信送金)」による支払いにも対応している。
注文情報に間違いがないかを確認し、「Place order」ボタンをクリックする
「Place order(注文する)」ボタンをクリックすれば、注文完了。
購入者特典について
なお、当サイトを通じて『FXAutoPips』を購入していただいた方には、EAの販売会社との連絡の仲介などまでを含め、全般に関して30日間のサポートをいたします。
さらに、当サイトが推奨するFX会社の口座でEAを運用された場合、無期限の永久サポートをいたします。
また、希望者には、『FXAutoPips』のユーザーマニュアルを和訳したオリジナルPDFファイルもプレゼント。
「海外製EAには興味があるのに、英語力に自信がない」という方のために立ち上げたこのサイト。ぜひこの機会にご活用あれ。
ランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。