三ヶ月連続の好成長なるか
-
『FXAdept』の検証とレビュー
『FXAdept』評価 『FXAdept』 収益性:(3.5) 安定性:(4.0) 信頼性:(4.0) 総合評価 (4.0)☆☆ おすすめ!☆☆ ※評 ...
続きを見る
-
『FXAdept』経過観察 その1|申し分のない成長ぶり
新年初の経過観察 前回レビュー時、約五ヶ月にも及ぶ停滞期からの脱出の強い兆しを見せていた『FXAdept』だが、「停滞を打破したと思ったら再び停滞の波に飲み込まれてし ...
続きを見る
-
『FXAdept』経過観察 その2|目覚ましい成長を維持
急成長の前回から一ヶ月が経過 前回の経過観察では、まさに「非の打ち所がない」と言わんばかりの好成長ぶりを見せつけてくれた『FXAdept』。 その反動による “揺り戻 ...
続きを見る
初レビュー以来、非常に安定して好ましい成長を続けてきている『FXAdept』だが、第三回目を迎える経過観察においても、その成長ぶりを維持することはできたのだろうか。
早速、直近の一ヶ月間で『FXAdept』が見せた動きについて、確認していきたいと思う。
理想的な急成長から一転、「停滞」の時
結論から言うと、先月は、『FXAdept』にとって完全なる「停滞」の時となった。
原因の分析や調査については、詳しくは後述したいと思うが、あらゆる数字や事実からも、先月における『FXAdept』の停滞ぶりが、如何ほどのものだったかを窺い知ることができる。
まず、通算利益も月間獲得利益の数字も、幸いにしてマイナス成長にこそ終わらなかったものの、前回比では微増となり、前回および前々回と比較して、その歩みの速度は目に見えて鈍化。
また、それに伴い、順調に数字を伸ばし続けていた平均月利についても、相応の低下が見られた一方で、プロフィットファクター(PF)については、増加幅は微々たるものではあるものの、三回連続でのプラス成長を記録している。
なお、最大ドローダウンと通算勝率については、前回とまったく同じ数字を保っており、「大した成長もなければ手痛い成績悪化もない」という、まさに「停滞」を絵に描いたような結果となった。
『FXAdept』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 194.08% | 24.85% | 9.05% | 58% | 1.69 |
第1回 | 246.75% | 24.85% | 9.30% | 58% | 1.85 |
第2回 | 289.46% | 24.85% | 9.56% | 57% | 1.92 |
第3回 | 291.41% | 24.85% | 8.68% | 57% | 1.93 |
前回比 | +1.95% | ±0.0% | -0.88% | ±0.0% | +0.01 |
累計 | +97.33% | ±0.0% | -0.37% | -1.0% | +0.24 |
そして、ここからが今回の経過観察における “本題” なのだが、実は直近の約一ヶ月の間、『FXAdept』の公式フォワードテストの情報更新が、完全に停止してしまっていた。
絶好調にもかかわらず突然フォワードテストを終了させたのかと驚き、『FXAdept』の公式サポートに確認の連絡を入れたのだが、昨日になってようやく回答が得られたため、ここで情報を共有したいと思う。
The EA is now in a drawdown, but it is working. We expect a rollback of the price soon.
『FXAdept』は現在、ドローダウンの時期にあるものの、稼働が停止された訳ではありません。程なく価格の巻き返しが起こる見込みです。
要するに、公式フォワードテストを終了させた訳ではなく、「保有中のポジションが、長いドローダウンの時期に突入してしまったため、長期保有して有利な状況が訪れるのを待ち続けている」ということのようだ。
なお、取引履歴を確認してみると、2018年5月にも同様の事象が発生していたと見られる痕跡を発見した。
追記(2019年3月25日)
先日、『FXAdept』から得られた回答に対して、「相場の状況を見て、手動で取引を停止させたりしていないか?」という疑問が生じたため、率直に確認の連絡を入れてみたところ、以下のような回答を得られた。
We do not interfere in the work of the EA. The performance on our account is a completely automatic trading.
我々は、EAの動作には介入をしていません。我々の口座上における成績は、すべて完全に自動売買の結果によるものです。
The maximum number of trades in the Market could be 3. They need be closed with a profit or with a loss. Then the EA will open new trades (up to 3). The time of closing trades depends on the Market conditions.
EAが、同時に建てられるポジションの最大数は三つであり、新規にポジションを建てるためには、損益に関わらず保有中のポジションをまず決済する必要がありますが、ポジションが決済されるタイミングは、市場の状況によって決定されます。
The current situation is normal, but it does not happen very often.
現在の状況は、「正常」の範囲内ですが、あまり頻発するものではありません。
つまり、これまでに得られた情報を総合すると、「FXAdeptは現在、ポジションを上限数まで保有しており、かつそれらのポジションが長いドローダウン状態にあるため、新規にポジションを建てることもできず、相場が好転してポジションを決済できるタイミングを待ち続けている」ということのようだ。
客観的に評価してみても、上記の説明は筋が通っているように思われる。先にフォワードテストの情報更新が再開されたことに鑑みても、やはり今回は、公式サポートの “言い分” に分がありそうだ。
履歴によると、2018年4月末頃に建てられた複数のポジションが、そのまま最長で「36日間」も保有されていたことが記録されており、同年5月に実行された取引の回数は、それらを含めてわずか四回とのことだった。
事実、月間獲得利益の推移を見ても、2018年5月の際立った成長率の急落ぶりは、今回の件との間に強い類似性を感じさせる。
月間獲得利益の推移
2017年 | 2018年 | 2019年 | |
---|---|---|---|
1月 | ― | +18.82% | +12.32% |
2月 | ― | +25.26% | +0.5% |
3月 | ― | +27.94% | ― |
4月 | ― | +11.01% | ― |
5月 | ― | +0.62% | ― |
6月 | ― | +4.53% | ― |
7月 | ― | +2.92% | ― |
8月 | ― | -1.65% | ― |
9月 | ― | -3.65% | ― |
10月 | ― | +12.34% | ― |
11月 | -5.78% | +16.25% | ― |
12月 | +18.83% | +9.36% | ― |
累計 | +13.05% | +123.75% | +12.82% |
また、同テストの情報更新も同時に停止していた件については、残念ながら今回、何の言及もなかった。
おそらくは、単なる「テスト実施者の怠慢」か「システム側の不具合」のどちらかが原因かと思われるが、今回の回答内容を見る限りでは、きっと前者が正解なのだろう。
なお、2019年3月21日の時点で、公式フォワードテストの情報更新が再開されたことを確認しており、公式サポートの言葉を信じるならば、近日中にも今回の “雌伏” の成果も、取引履歴に追記されることになりそうだ。
今回の総評
残念ながら今回、過去二回の経過観察で見せたような “理想的な成長” は見られず、どころか想定外の “急停止” を食らう羽目となり、これまでの勢いを大きく削がれる形となってしまった『FXAdept』。
しかしながら、EAが今回、徹底的な「待ち」の姿勢を見せたこと自体については、むしろ個人的には高く評価したい。
今回の状況においても、「さっさと損切りして、次回以降の取引で巻き返しを図る」という選択肢もあっただろうし、事実、取引履歴にも、そういった判断に基づいたと思しき取引結果が散見される。
そういった「短期的な判断」に加えて、「見切りを急いで不用意に損切りをすることなく、どっしりと構えて最良の時宜を探る」という「長期的な判断」もできる点は、「安定性」や「安全性」を重視したこのEAらしい “強み” だと言えるだろう。
それにしても、今回の件については、成績絶頂の中での出来事だった上に、ちらほらと読者からの問い合わせがあったこともあって少々気を揉んでいただけに、原因の解明とフォワードテストの再開をほぼ同時に行えたことは、実に喜ばしい。
また、前述した2018年5月の長い “雌伏” の際には、最終的にきちんと収益をプラスにして終えているため、今回についても、同等以上の成果に期待したいところだ。
ランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。