記念すべき「デビュー戦」となる今回
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『FXCharger』の検証とレビュー
『FXCharger』評価 『FXCharger』 収益性:(4.5) 安定性:(2.5) 信頼性:(5.0) 総合評価 (4.0)☆☆ 注目株! ☆☆ ※下記理由【1】により、収 ...
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前回、実力派の「ハイリスク・ハイリターン系EA」として鳴り物入りで登場したばかりの『FXCharger』。
はたして『FXCharger』は今回、その記念すべき "初戦” を華々しい成績で飾ることができたのだろうか。
三度目の損切りと優秀な命綱
残念ながら今回、『FXCharger』は先日までの勢いそのままに成績を伸ばすには至らず、むしろ大きく成績を後退させる結果となってしまった。
資産曲線の推移を見ても、その急落ぶりは一目瞭然だろう。
実際、前回から今回にかけての成績の変動ぶりを見ても、「通算利益」の数字はわずか一ヶ月ほどの間に劇的に悪化。
また、「損益」の項目についても、「pips」と「金額」の双方において "過去最悪” を更新するほどの損失を被っていることが分かる。
一方、それだけの手痛い傷を負ったにもかかわらず、「平均月利」の数字は “軽傷” と呼べる程度にしか悪化していない。
「プロフィットファクター(PF)」に関して言えば、「平均月利」よりは深手を負ってはいるものの、「上述した成績の悪化ぶりから受ける印象ほどではない」と言える程度だ。
およそ四年間という長い運用期間を通じて、『FXCharger』が着実に積み重ねてきたものの大きさが窺い知れると言えるだろう。
『FXCharger EURUSD』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 2,199.73% | 21.88% | 6.87% | 61% | 1.76 |
第1回 | 1,851.44% | 21.88% | 6.38% | 60% | 1.57 |
前回比 | -348.29% | ±0.0% | -0.49% | -1.0% | -0.19 |
累計 | -348.29% | ±0.0% |
-0.49% | -1.0% | -0.19 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第1回 | -538.7 pips | -6,965.72 ドル |
前回比 | ー | ー |
累計 | -538.7 pips | -6,965.72 ドル |
そして、ここで「最大ドローダウン」の成績に注目すると、興味深い事実が見えてくる。
『FXCharger』は今回、上限いっぱいまで抱えたポジションを損切りし、実に「7,000ドル」近い損失を被ったにもかかわらず、最大ドローダウンの数字は「21.88%」のまま全く微動だにしていない。
実際、公式フォワードテストの成績データを確認してみると、今回の損切り前後における最大ドローダウンは「15.48%」だったことが分かる。
さらに、ここで思い出してほしいのは、レビュー記事の中でも述べた通り、現在の公式フォワードテストにおける『FXCharger』の「最大許容リスク」は「16%」に設定されているということだ。
これはつまり、「含み損の大きさが証拠金残高の16%に達すると、保有しているポジションはすべて強制的に決済される」ということだが、「15.48%」という数字は、まさにその「最大許容リスク」の設定値とほぼ完全に合致する。
『FXCharger EURUSD』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +1.52 | +30.7 | +688.78 |
2月 | ― | ― | ― |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +1.52 % | +30.7 pips | +688.78 USD |
※USD = 米ドル
また、『FXCharger』は過去にも二度ほど「損切りによる強制決済」を経験しているが、その際「最大許容リスク」の値はどちらも「20%」に設定されていた。
そこで再び成績データを確認してみると、二回の損切り前後における最大ドローダウンは、それぞれ「21.88%」または「19.68%」となっており、やはり設定値である「20%」に限りなく近似していることが分かる。
「含み損が一定の大きさに達したら損切りを実行する」機能を、“最後の命綱” として実装している「ハイリスク・ハイリターン系EA」は珍しくないが、謳い文句とは裏腹に “命綱” を物ともせずに谷底まで落下していくEAも同様に珍しくはない。
その意味において、『FXCharger』に備わる “安全装置” は、非常に高い精度で作動すると言えるほか、今回の実績をもって、その精度の高さを改めて証明してみせたと言えるだろう。
今回の総評
確かに今回、「損切りによる大損失」を被ってしまったこと自体は非常に残念ではあるものの、とりわけ「マーチンゲール法」を実践するような「ハイリスク・ハイリターン系EA」である以上なおさら、遅かれ早かれ避けられない事態だったとも言える。
むしろ、その被害の程度を想定通りにコントロールしてみせた「安全装置」の優秀さが、今回の一件を通じて改めて実証されたことは、素直に喜ばしいとさえ言えるだろう。
なお、過去二回の損切り直後には、短期間で連続して損切りに追い込まれる可能性の低さを根拠にして、「最大許容リスクの設定値を大幅に上げて損失の回復ペースを早める戦略」を採っていたことが、『FXCharger』の公式サポートによって明らかにされている。
そこで、今回についても同様の対応を実施するかどうかを公式サポートに確認してみたところ、以下の回答が得られた。
(前略)
In both similar situations we temporary changed the risk to 80% after the losses to cover them more quickly, and then we changed the risk back to 20%.
(中略)
P.S. I have received a new information that we will increase the risk after all. But not so aggressively as we did it before. We will just double the current risk.
以前に二度の損切りを食らってしまった際、損失をいち早く取り戻すために一時的にリスク設定を「80%」に変更し、その後は再び「20%」へと設定を変更しました。
追伸)今回についてもリスク設定を引き上げる見通しです。ただし、以前ほど劇的に引き上げることはせず、現在の設定値から「二倍(=32%)」に変更する予定です。
どうやら今回も、リスク設定の値を一時的に引き上げることで損失の回復を早める手段を用いるようだが、前の二回ほど大きなリスクを背負い込む予定はないとのこと。
基本的に「背負うリスクの大きさ」と「得られるリターンの大きさ」はトレードオフの関係性にあるため、今回失った利益を完全に取り戻すには、前回および前々回の時よりも少々の時間を要することになりそうだ。
なお、もし今回、『FXCharger』と同様のタイミングで同様に損切を食らってしまっていた場合には、「リスク設定を引き上げずにそのまま運用する」ことが、公式サポートより推奨されている点には注意してほしい。
「収益性」と「安全性」を両立させる期待の「ハイリスク・ハイリターン系EA」が、再び華麗な復活劇を演じてくれることに期待するばかりだ。
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