停滞の波に呑まれた前回
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前回の経過観察においては、勢いこそ緩やかながらも、着実に停滞の流れに押し流される様子を見せていた『Forex Diamond』。
いち早く悪い流れを断ち切り、再び良い流れに乗ってくれることが大いに期待されるが、はたして。
停滞の「沼」で現状維持
寄せられた期待とは裏腹に、『Forex Diamond』は今回も停滞の流れから脱却することは叶わず、取引履歴を軽く眺めただけでも、直近の期間には苦しい展開が続いていた様子が見て取れる。
直近三ヶ月間ほどの期間をかけて、緩やかに「M字」状に推移する資産曲線の在り方にも、「大きく負けはせずとも、決定的に勝ち切れもしない」という芳しくない現状が窺い知れるというものだろう。
ただし、前回比で「1.13」ポイント増と微々たるものではあるものの、「通算成績」の数字は前回からの改善を実現。
「損益」に関しても、今回は「82.8pips」または「4.72豪ドル」の黒字を計上し、前回から二回連続しての赤字計上を辛くも回避することに成功しており、押し寄せる負の流れにもしっかりと反発してみせているようだ。
『Forex Diamond』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 34.45% | 5.33% | 8.52% | 73% | 1.66 |
第1回 | 39.84% | 8.81% | 6.13% | 71% | 1.35 |
第2回 | 63.30% | 8.81% | 7.13% | 72% | 1,41 |
第3回 | 47.55% | 17.33% | 4.74% | 72% | 1.23 |
第4回 | 63.02% | 18.68% | 5.22% | 72% | 1.29 |
第5回 | 73.19% | 18.68% | 5.31% | 72% | 1.32 |
第6回 | 98.85% | 18.68% | 6.16% | 73% | 1.31 |
第7回 | 68.34% | 26.97% | 4.12% | 73% | 1.13 |
第8回 | 78.33% | 26.97% | 4.24% | 73% | 1.14 |
第9回 | 115.00% | 26.97% | 5.20% | 73% | 1.20 |
第10回 | 118.27% | 26.97% | 4.87% | 73% | 1.20 |
第11回 | 113.00% | 26.97% | 4.32% | 72% | 1.17 |
第12回 | 114.13% | 26.97% | 4.08% | 72% | 1.17 |
前回比 | +1.13% | ±0.00% | -0.24% | ±0.0% | ±0.00 |
累計 | +79.68% | -21.64% | -4.44% | -1.0% | -0.49 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第1回 | +347.5 pips | +22.64 豪ドル |
第2回 | +784.9 pips | +98.49 豪ドル |
第3回 | -402.6 pips | -66.12 豪ドル |
第4回 | +550.7 pips | +72.89 豪ドル |
第5回 | +335.6 pips | +42.69 豪ドル |
第6回 | +914.3 pips | +121.78 豪ドル |
第7回 | -406.7 pips | -95.10 豪ドル |
第8回 | +340.6 pips | +41.94 豪ドル |
第9回 | +1,183.0 pips | +153.98 豪ドル |
第10回 | +183.0 pips | +13.73 豪ドル |
第11回 | -55.1 pips | -19.25 豪ドル |
第12回 | +82.8 pips | +4.72 豪ドル |
前回比 | +137.9 pips | +23.97 豪ドル |
累計 | +3,858.0 pips | +392.39 豪ドル |
また今回、「通算勝率」と「プロフィットファクター(PF)」には、一切の悪化も改善も見られなかった。
一方で、「平均月利」の数字については前回に続いて再び減少することとなったのだが、これについては現状が停滞している以上、ある程度は仕方のないことだと割り切るしかないだろう。
なお、直近の期間における「最大ドローダウン」の数字を確認すると、「2.74%」という非常に低い水準を維持していることが分かるが、「成長のチャンスもないが、衰退のリスクもない」というかなり “凪いだ” 状態が続いていたようだ。
『Forex Diamond』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(AUD) | |
1月 | +10.99 | +526.9 | +69.79 |
2月 | -3.04 | -102.5 | -21.43 |
3月 | +6.46 | +523.6 | +44.13 |
4月 | -3.12 | -24.9 | -22.73 |
5月 | +6.72 | +366.9 | +47.38 |
6月 | +16.56 | +973.8 | +124.58 |
7月 | +3.76 | +292.0 | +32.99 |
8月 | -3.07 | -143.6 | -27.97 |
9月 | +0.85 | +117.9 | +7.53 |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +36.11 % | +2,530.2 pips | +254.27 AUD |
※AUD = オーストラリアドル
ちなみに、「月度別成績」を見ても、先月は「117.9pips」または「7.53豪ドル」の黒字で幕を下ろしており、やはりこちらも「損益」と同様、二ヶ月連続での赤字回避に成功していた模様。
そして、本稿の作成時点においては、今月の成績についても、先月をやや上回る程度ながら黒字の流れを維持しており、辛うじてではあるものの「成長の流れにある」と言うことはできそうだ。
今回の総評
残念ながら今回、『Forex Diamond』が数ヶ月前までのような目覚ましい成長の流れに再び転じることはなかったが、一方では前回よりも調子が更に悪化することもなく、まさに「現状維持」という言葉がしっくり来るような期間となった。
EAの性質から言って、どう足掻いても「流れの悪い時期」の訪れから逃れることはできない以上、現状を維持できているだけ御の字、とも言えるだろう。
なお今回、上述の通り「平均月利」については、前々回からの減少傾向が継続されることとなった訳だが、直近の期間を通じてほとんど成長も衰退もしていない事実を思えば、それも「当然の帰結」だと言える。
むしろ着目するならば、今回のような逆境に身を置きながらも、「プロフィットファクター」の成績に一切の変動を見せていない点についてのはずだ。
まず、大前提の再確認となるが、「プロフィットファクター」とは、「一定期間中の総利益と総損失の割合」から算出される「リスクとリターンのバランスの良さ」を示す指標のことだと言える。
その観点から今回の取引履歴を見れば、「ダメージを最小限に止め、勝つべきところでしっかりと勝つ」という基本にして最も大事な行為を、相場と噛み合わず負けが込んでしまうような時期においても着実に実行し続けてみせた、とも言えるだろう。
流れの悪い時期には、「リスクとリターンのバランス」を大なり小なり悪化させてしまう場合が多いことを考えると、ここしばらくの『Forex Diamond』については、「苦しい状況をよく凌いでいる」と評価して良いだろう。
一日も早く状況を打破し、勢いよく成長を再開してくれることに期待しつつ、今後の経過を観察していくことにしたい。
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