『FXAdept』経過観察 その８｜設計通りの安定感を堅持

全体的に手堅い成長を見せた前回

一時的な成績の後退に見舞われつつも、短期間で着実に盛り返しを図り、最終的にしっかりと黒字を出してみせた前回の『FXAdept』。

常に粘り強い姿勢で、一歩ずつ前に進み続けてきた『FXAdept』が、今回はどのような成長ぶりを見せたのかを確認することにしたい。

前回と同様の手堅い成長を見せる

結論から言うと、『FXAdept』は今回も前回と同様、高い安定感をもって全体的に手堅い成長を見せる格好となった。

資産曲線を見れば、直近の期間においては「含み損」を上手く最小限にコントロールしながら、時に「含み益」さえ出しながら、特に危なげのない様子で着実に利益を積み重ねていっている様子も確認できる。

一方、今回の通算利益の伸び率については、前回の成績よりも下回っており、当サイトで確認してきた記録上では過去最低水準と言える数字となった。

実際、損益の項目を見ても、「pips」と「金額」の両方において前回の成績を下回っており、平均月利の数字も順当に下落。

しかしながら、プロフィットファクター（PF）に関しては、僅かながらも数字が改善されており、「リスクとリターンのバランス」という観点から見る限りでは、直近の成績は決して悪いものではなかったようだ。

また、月度別成績を見ると、先月の成績は過去の成績と照らし合わせても、十分に「平均以上」と評価できる水準に達していたことにも気が付くだろう。

一方で、先々月の成績に関しては、三つの項目すべてにおいて比較的に大きなマイナスを記録している。

最も調子の良い時期に比べて、今回の成績がいま一歩及んでいないことは事実だが、この先々月の “つまづき” は、今回の成長ぶりに「物足りなさ」を感じさせてしまう大きな要因の一つだと言えそうだ。

なお、気になる今月の成績についてだが、少なくとも本稿の作成時点においては、先月の成績と同等かそれ以上となりそうな様子を見せている。

無論、「このまま順当に行けば」という但し書きを付ける必要はあるものの、『FXAdept』本来の安定感の高さを考えれば、十分に可能性はあると言えるだろう。

今回の総評

今回の『FXAdept』の成長ぶりに関しては、「堅実で安定的な確実性がある」とも言えるし、「安定はしているが、短期的な収益性にいま一つ欠ける」とも言え、おそらく評価の大きく分かれるところだろう。

一方、当サイトでは『FXAdept』を「長期運用向きの安定運用型EA」として位置付けているため、純粋にその「安定感のある堅実な成長ぶり」を高く評価したい。

2019年11月20日時点での『FXAdept』の成績

そもそもの設計思想として、『FXAdept』はマーチンゲール法やグリッドトレードなど、一般的に「ハイリスク・ハイリターン」とされている戦略や手法を用いない「安全志向」のEAとして開発されている。

そして実際に、一時的な停滞期こそ見られるものの運用開始から今日に至るまで、リスクを上手に小さく抑えながら安定して継続的な成長を続けてきている様子を、資産曲線の形にはっきりと確認することができる。

事実、既に運用期間は丸二年を数えるが、最大ドローダウン値を「18.98%」という安全圏に止めつつ、初期証拠金を「3.5倍」以上にまで膨らませることに成功している訳だが、「リスクとリターンのバランス」から評価すれば、かなり優秀な成績だと言えるはずだ。

ある意味では博打やギャンブルとは対極に位置する『FXAdept』だけに、今後も「設計通り」の手堅く安定した成長を重ねていってくれることだろう。

その一方で、前々回のように時機を上手く捉えて、短期間で一気に急成長してくれる展開にも期待したいところだ。

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