『Trader's Sun』経過観察 その７ ｜好調を維持して善戦

「Ⅴ字回復」を決めてみせた前回

前回の経過観察において、短期的な停滞の流れを断ち切り、それまでの遅れを取り戻すような勢いでの好成長ぶりを見せていた『Trader's Sun』。

期せずして前回の更新から少々間が空くこととなってしまったが、はたして直近の期間は、このEAにとってどのような時期となったのだろうか。

本来の調子を取り戻して善戦

喜ばしいことに今回、前回の『Trader's Sun』が掴んでいた成長の流れは途切れることなく、そのペースこそやや緩やかではあるものの、安定して着実に利益を伸ばし続けることに成功する格好となった。

資産曲線を確認すると、なだらかに上下する山なりの放物線を描きながら、少しずつ “右肩” 方向に伸びていく様子が見て取れる。

「通算利益」の数字は、前回比で「8.34」ポイント増を記録。一時は、およそ四ヶ月前に紙一重で達成し損ねていた「360%」の大台に乗せるにまで至っており、現在もおおよそ順調に成長の流れに乗れているようだ。

「約二ヶ月間で8.34ポイント増」という成長ペースをどう評価するかについては、おそらく意見の分かれるところだろうが、資産曲線の様子からも分かるように、現在は『Trader's Sun』本来の堅実な成長ぶりを発揮できていると言えるだろう。

また、「損益」の成績については、前回から今回にかけては「65.7pips」または「29.92ドル」の黒字を計上。

急成長を遂げた前回の数字と比較すると、やや見劣りすることは否めないものの、「月度別成績」を見ても分かるように、今年一月に被った損失はすべて先月までで取り戻すことに成功しており、現在は次の成長段階に入っているように見受けられる。

なお、前回および前々回と立て続けに数字を悪化させていた「プロフィットファクター（PF）」だが、今回はその悪い流れに歯止めをかけることに成功している。

フォワードテストの実施期間が長いため、短期的な好不調が数字に反映されにくい部分はあるが、直近の期間における「プロフィットファクター」は「1.27」を上回っているところを見ても、やはり調子は悪くなさそうだ。

今回の総評

「苦しい状況を乗り切ったと思いきや、即座にそれまで以上に苦しい状況に追い込まれてしまう」という現象は、誰もが一度は経験したことのあるだろう “EAあるある” の一つだと思われるが、幸いなことに今回の『Trader's Sun』は、“そう” はならなかったようだ。

上述した通り、現在は「停滞期」からの「回復期」を終え、ようやく再びの「安定期」を迎えたと見て良いだろう。

2021年5月12日時点での『Trader's Sun』の成績

一方、全体的には本来の調子を取り戻したように見受けられる『Trader's Sun』ではあるものの、一点だけ、ほんの少しだけ注意を払っておきたいことがある。

ウィジェット上では横方向に圧縮されてしまっているせいで、一見しただけでは見落としがちになってしまうが、資産曲線を拡大して確認すると、ごく直近の期間において、含み損が膨らんでいることに気が付けるはずだ。

ただし、「含み損が膨らんでいる」とは言っても、あくまでも “このEAにしては” という但し書きが付くものであり、実際上の数字として見れば、特に問題視や危険視をする必要はないと言える程度のものとなっている。

元々、ドローダウン率が「10%」を超えることも稀と言えるような「安定志向」の強いEAでもあるため、滅多なことにはならないだろうが、油断した瞬間に牙を剥くのがEAの常である以上、やはり現在の状況も油断せず経過を見守るべきだろう。

いずれにせよ、現在の『Trader's Sun』が、再びかつての安定感と成長ペースを取り戻すに至っていることは、紛れもない事実のはずだ。

まだまだ成長の余地を感じさせる “古豪” のさらなる奮闘に期待しつつ、引き続き経過の観察を続けていくことにしたい。

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