『FXAdept』経過観察 その７｜やや足止めを食うも着実に成長

目の覚めるような躍進を遂げた前回

前回の経過観察において、それまでの遅れをすべて取り戻すかのような勢いで、非常に目覚ましい成長ぶりを見せる格好となった『FXAdept』。

時折ふいに足を休めたかと思えば、次の瞬間には凄まじい勢いで前に進むこともある気ままな “Adept（達人）” だが、はたして今回はどのような動きを見せたのだろうか。

多少の揺り戻しに遭うも着実に成長

更なる快進撃も期待されていた『FXAdept』だったが、どうやら直近のおよそ二ヶ月間は、再びの “小休止” あるいは “調整期間” とでも言うべきような時期となったようだ。

大きく成績を落とす訳でもなければ、大きく成績を伸ばす訳でもなく、穏やかに寄せては返す波のように一定間隔で成績を上下させていた様子を、資産曲線の描く稜線の形に確認することができることだろう。

なお、今月に入った辺りには本番前の最終調整も完了し、再び高みを目指して歩み始めており、数日前には通算利益において過去最高値を更新。既に好調な様子を見せるに至っている。

とは言うものの、直近の期間において『FXAdept』が足止めを食ってしまったことについては、一つの事実として受け止めておくべきはずだ。

ほぼあらゆる項目において好ましい数字の伸びを見せた前回とは異なり、今回は多くの項目において成績の悪化が見られている。

前回の成長分をそのまま失う勢いで減少したプロフィットファクター（PF）や、久方ぶりの上昇に転じた前回から再び下落の流れに乗った平均月利など他にも気になる点はあるが、やはり特に注目すべきは通算勝率の変化についてだろう。

『FXAdept』は元々、取引回数の少ないEAであるため、比較的に少ない勝敗の数が勝率の数字に反映されやすくはあるものの、この数字の変動からは、直近の期間における苦戦ぶりも窺い知れる。

とは言え、調子に波が生じるのはEAの常であり、さらに結果として最終的な収支はきちんと黒字としている以上、あまりそう否定的になる必要もないだろう。

なお、月度別成績を見ると、やはり先々月における『FXAdept』の大躍進ぶりが一際目を惹くが、その翌月には小規模な “揺り戻し” が発生していることも再確認できる。

幸いなことに今月の成績については、既に本稿の作成時点において既に先月のマイナス分を補って余りあるプラス成長を実現。更なる成長を果たす予兆も見せている。

今回の総評

目の覚めるような好成長を遂げた前回とは打って変わって、今回は全体的に控えめな成長ぶりを見せることなった『FXAdept』だが、一方では、その本質的な「安定感」の高さが再確認される格好になったとも言えるだろう。

短期的には証拠金を減じさせてしまっている時期もあるものの、中長期的に見た場合、必ずそのマイナス以上のプラスを生み出しており、さらに完全に長期的に見た場合には、常に穏やかな右肩上がりの成長を続けてきていることは、資産曲線の推移にも明らかだ。

2019年10月17日時点での『FXAdept』の成績

その文脈に立てば、今回『FXAdept』が見せた成長ぶりについても “既定路線” の範疇にあると言え、“既定路線” の範疇から逸脱させないように上手くリスクを管理できているとも言えるだろう。

なお、過去にもお伝えした通り、この『FXAdpet』は、「マーチンゲール法」や「ナンピン」などのハイリスク・ハイリターンとされる手法とは完全に距離を置き、むしろ「安全第一」の信条に基づいて開発されている。

その背景を思うと、「ロジックの落とし穴に嵌って数ヶ月間も身動きが取れなくなる」という想定外のハプニングにも見舞われはしたものの、現在までの『FXAdept』は、概ね順調に設計思想に沿って成長し続けていると言えるだろう。

確かに歩みが早いとは言えないかもしれないが、どんなに駆け足で山道を登ろうが、一度足を滑らせて谷底まで転落してしまえばすべて台無しとなってしまう以上、その “慎重さ” は強力な「武器」ともなり得るはずだ。

断続的に「成長」と「小休止」を交互に繰り返す傾向の強い『FXAdept』だが、既に現在は、再び前者の時期を迎えているように見受けられる。

この機会を “達人” が上手く捉え、また前回のような躍進を果たしてくれることに期待したいところだ。

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