異例の事態に見舞われた前回
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前回、過去にも類を見ないほどに長いドローダウンの時期に突入したことが判明した『FXAdept』だったが、あれから既に数ヶ月。
不本意な雌伏を強いられる格好となり、酷く不透明だった先行きに、はたして光明は差したのだろうか。
未だ解消されぬ「未曾有の膠着」
悲しい報告をしなければならず心苦しい限りなのだが、前回の経過観察から三ヶ月近い時を経てもなお、『FXAdept』が置かれている状況には、まったく好転する様子が見られないままでいる。
より厳密に言えば、場は完全なる “膠着状態” を見せており、既に数ヶ月もの間、取引が完全に停止されている状態が続いている形だ。
また、取引が実行されていないため、通算利益や通算勝率については、数字に一切の変動は見られない。口座残高が変化していない以上、プロフィットファクター(PF)の数字についても同様だ。
一方で、平均月利の数字に関しては、順当な低下を見せる結果となったのだが、利益は増えないままに除算の母数が増えた訳なのだから、どこまでも当然の結果だと言えるだろう。
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なお今回、最大ドローダウンの数字についても大幅な変動が見られたが、状況から判断するに、おそらくこれは「Myfxbook側のシステム上の問題」に起因しているものと考えられる。
Myfxbookの計測アルゴリズムに起因する最大ドローダウン値の変動については、上掲の記事内でも言及しているので、興味があれば参照してほしい。
『FXAdept』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 194.08% | 24.85% | 9.05% | 58% | 1.69 |
第1回 | 246.75% | 24.85% | 9.30% | 58% | 1.85 |
第2回 | 289.46% | 24.85% | 9.56% | 57% | 1.92 |
第3回 | 291.41% | 24.85% | 8.68% | 57% | 1.93 |
第4回 | 291.41% | 18.98% | 7.65% | 57% | 1.93 |
前回比 | ±0.0% | +5.87% | -1.03% | ±0.0% | ±0.0 |
累計 | +97.33% | +5.87% | -1.40% | -1.0% | +0.24 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第4回 | ー | ー |
前回比 | ー | ー |
累計 | ー | ー |
さて、ここで一度、これまでの “おさらい” をする意味でも、現在の『FXAdept』が置かれた状況について確認したいと思う。
ごく端的に言えば、同EAは現在、「保有中のポジションを決済することができないため、新たにポジションを建てることもできない」という状況に、数ヶ月単位で置かれ続けているということになる。
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以下は、前回の経過観察を公開するにあたり、『FXAdept』の直面している状況に関して公式サポートから得られた回答だ。
なお、詳しい経緯などについては、上掲の記事を参照してほしい。
The EA is now in a drawdown, but it is working. We expect a rollback of the price soon.
FXAdeptは現在、ドローダウンの時期にあるものの、稼働が停止された訳ではありません。程なく価格の巻き返しが起こる見込みです。
We do not interfere in the work of the EA. The performance on our account is a completely automatic trading.
我々は、EAの動作には介入をしていません。我々の口座上における成績は、すべて完全に自動売買の結果によるものです。
The maximum number of trades in the Market could be 3. They need be closed with a profit or with a loss. Then the EA will open new trades (up to 3). The time of closing trades depends on the Market conditions.
EAが、同時に建てられるポジションの最大数は三つであり、新規にポジションを建てるためには、損益に関わらず保有中のポジションをまず決済する必要がありますが、ポジションが決済されるタイミングは、市場の状況によって決定されます。
The current situation is normal, but it does not happen very often.
現在の状況は、「正常」の範囲内ですが、あまり頻発するものではありません。
要するに、「市場の状況」と「取引ロジック上の制約」との “板挟み” に遭い、二進も三進も行かなくなってしまったという訳だ。
EAとして、ほぼ完全に “機能停止” に追い込まれてしまっている事実については、どうしても厳しい目を向けざるを得ない面もあるかとは思われるが、事ここに至るまで、手動決済による取引への介入を頑なに拒み続けている開発陣の姿勢は、素直に評価に値するだろう。
そして今回、未だに事態が解決されていないことを受けて、同EAの公式サポートに、現在の状況について確認を取ってみたところ、以下のような回答を得られた。
Unfortunately, the situation with the open trades is still remaining (there are 3 open orders in the Market.They need be closed with a profit or with a loss. Then the EA will open new trades).
残念ながら、保有ポジションを抱え続けている状況が、未だに続いています(損益のどちらであれ、保有している三つのポジションが決済されない限り、EAは取引を再開できません)。
And we still waiting for their closure.
そして、我々は今もなお、それらポジションが決済される時が来るのを待ち続けているのです。
FXAdept is currently in a situation that occurs extremely rarely. If it happens again in the nearest future, we will improve our strategy.
現在の『FXAdept』は、極めて珍しい状況に遭遇していると言えます。(現在の状況が解消された後、)もしごく近い将来に再び同じ状況に直面するようなことがあれば、我々はEAに実装している戦略の改良を図るつもりです。
やはり開発陣の側でも、目に見えた状況の変化や好転の兆しなどは確認されていないようだ。
尋ねる前から何となく予想していたこととは言え、明確に言葉にされると肩を落としたくなってしまうのも人情というものかもしれない。
月間獲得利益の推移
2017年 | 2018年 | 2019年 | |
---|---|---|---|
1月 | ― | +18.82% | +12.32% |
2月 | ― | +25.26% | +0.5% |
3月 | ― | +27.94% | ― |
4月 | ― | +11.01% | ― |
5月 | ― | +0.62% | ― |
6月 | ― | +4.53% | ― |
7月 | ― | +2.92% | ― |
8月 | ― | -1.65% | ― |
9月 | ― | -3.65% | ― |
10月 | ― | +12.34% | ― |
11月 | -5.78% | +16.25% | ― |
12月 | +18.83% | +9.36% | ― |
累計 | +13.05% | +123.75% | +12.82% |
とは言え、最後の一文から、「事態の再発防止」に対して意欲的である様子が見て取れるのは、不幸中の幸いだと言えるだろう。
「金輪際、今回のような状況に陥らないのが最善だ」という意見に異論を挟む余地はないが、「開発陣がEAの抱える問題点を正確に把握しており、その解決にも前向きである」という点については、一つの事実として今回の問題とは切り離して評価したい。
今回の総評
残念ながら、今回も『FXAdept』を襲った未曾有の “非常事態 ” が解消されるには至らず、まだしばらくは辛抱と緊張を強いられる日々が続くことになりそうだ。
現状を打破するには、利益の出る方向であれ損失を被る方向であれ、保有中のポジションに大幅な “動き” が必要な訳だが、そんな状況にある現在の『FXAdept』は、良くも悪くも “爆弾” を抱えた存在だと言えるかもしれない。
プラス方向に爆発が作用すれば、特筆すべき問題はない。今回の膠着による損害は最小限に抑えられるだけでなく、再び以前までの成長ぶりを取り戻してくれることにさえ期待できるだろう。
だが、反対にマイナス方向に爆発されてしまった場合の被害は、実際の損失額以上に大きなものになると言える。
ただでさえ、ほとんど「塩漬け」に近い状態にあった長期保有ポジションのせいで、かなりの機会損失を強いられた上に、その “漬物” までもが損失に終わってしまったならば、もはや踏んだり蹴ったりだと言うよりほかない。
とは言え、現時点ではどちらの未来に転ぶかは、まさに「神のみぞ知る」といったところで、粛々と見守り続けるしかないのが実にもどかしい限りだ。
考え出したら不安は尽きないが、膠着状態に陥る前までの優等生ぶりを見る限りでは、きっと今回の危機も無事に乗り切り、いずれ再び “成長街道” をひた走り始めてくれることだろう。
『FXAdept』の底力を信じつつ、引き続き経過を見守り続けることにしたい。
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