『FXAdept』経過観察 その９｜最小限の被害で危難を突破

謳い文句通りの安定感を見せた前回

前回、「安全設計」を謳うEAらしい安定感を見せ、非常に手堅い印象を覚えるような成長を遂げた『FXAdept』。

先月中には多くのEAが成績を落とすこととなったが、はたして『FXAdept』は無事に危難の時を乗り切ることができたのだろうか。

大きく足止めを食うも着実に前進

結論から言えば、他の多くの競合製品と同様に、先月は『FXAdept』にとっても少々苦しい期間となったようだ。

ただし、『FXAdept』は「英ポンド（GBP）」絡みの通貨ペアを一切取引していなかったことが幸いし、大きな損害を被るようなことはなく、実害の規模としてはかなり限定的なものとなったと言えるだろう。

取引履歴を見れば一目瞭然だが、『FXAdept』は先月中に一度もポジションを新規に建ててもいなければ、保有ポジションを決済もしていない。

先々月の初旬に建てられた三つのポジションは、先月に実施された英国総選挙に端を発する市場の荒れの余波を受け、含み損が膨張。

結局そのまま解消されることなく年を越し、ほんの数日前にようやく決済されるに至っている。

とは言うものの、最終的には含み損をきちんと解消した上でしっかりと黒字に終えている辺りを見るに、流石の安定感だと言えるだろう。

「同期間中には多くのEAが成績を大なり小なり落としている」という事実を加味すれば、今回の成績も相対的には「好成績」だとも言えそうだ。

なお、先月中に一度も取引が実行されなかったことが響き、通算利益の伸び率はどうにも物足りないものとなっているほか、平均月利の成績も悪化してしまっている。

しかしながら、そのような状況の中でも「プロフィットファクター（PF）」については、着実に数字を改善しており、総合的に評価すれば「苦しい時期を上手く乗り切った」と言えるだろう。

今回の総評

繰り返しとなるが、市場が大きく揺れ動くこととなった直近の期間において、『FXAdept』は被害を最小限に抑えた上で、最大限の利益を得ることに成功した。

その手腕は見事であり、今回の結果によって「安全設計」と「安定志向」を大々的に謳う『FXAdept』の “看板” に偽りがないことが、改めて証明されたとも言えるだろう。

2020年1月10日時点での『FXAdept』の成績

なお、少なからぬEAや投資家に大打撃を与えた市場の荒れも、ここに来てようやく収まりを見せ始めており、既に多くのEAが調子を立て直しつつあり、着実に復活の道を歩み始めている。

この『FXAdept』についても同様であり、今月に入ってからの成績に関して言っても、少なくとも現時点では順調だ。

とは言うものの、月度別成績を見比べると分かるように、2019年の累計成績は、2018年と比較して「pips」と「金額」の両方において下回る結果となっている。

昨年は『FXAdept』にとって苦しい状況が続き、合算でほぼ四ヶ月間も「一度も取引を実施しなかった月」が生じたことが、その最たる原因の一つだと言えるだろう。

今年が『FXAdept』にとってどのような一年になるかは未知数だが、開発陣によると、昨年は同EAにとってもイレギュラーな事態に見舞われたとのこと。

このまま一昨年のように一度も足を止めることなく成長し続けてくれることに期待しつつ、引き続き経過の観察を続けていくことにしたい。

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