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ユーロ(EUR)の特徴と傾向【FXの基礎知識】

ユーロ(EUR)の基礎知識

ユーロの画像

 

米ドル(USD)に次ぐ流通量を誇るユーロ(EUR)は、近年では「第二の基軸通貨」などとも呼ばれるようになったほど、世界経済の舞台において中心的な役割を担うに至っているにもかかわらず、その誕生からまだ20年も経過していない “若者” であり、通貨としての歴史はかなり浅い。

また、ユーロ(EUR)は、2018年現在でEU(欧州連合)に加盟する全28ヶ国のうち、19ヶ国で採用されている単一通貨であるが、独自通貨を採用する国家も含まれるEUと区別する意図を込めて、その19ヶ国から成る経済圏を指して「ユーロ圏」と称する

 

そのほか、ユーロは、世界最強の「アンチドル通貨」としての役割も担っており、米国の経済や政治情勢に不穏な動きが見られたり、大事件が発生したりした場合などには、投資家たちはこぞって米ドルを売り、資産を一時的に避難させる目的でユーロを買い込む傾向にある。

 

ユーロ(EUR)の特徴

かつては、外貨準備に選ばれる通貨としての地位は、米ドルが他の追随を許さぬほど確固たるものとしていたが、近年は「サブプライムローン問題」や「リーマンショック」に端を発する世界的な「ドル離れ」の気運が高まりつつあることもあり、外貨準備におけるユーロの割合は年々高まってきている

ただし、前述したように通貨としてはまだ若い上に、「20ヶ国近い国家から形成される経済圏で広く使用されている通貨」という特殊な立ち位置もあり、他の歴史ある主要通貨と比べると、リスク面などにおいて未知数な部分がまだ多く残されていることも、特徴の一つと言えるだろう。

 

世界第2位の流通量に裏打ちされた高い流動性

ユーロ(EUR)も、米ドル(USD)に次ぐ流通量を誇るだけあって、その流動性は非常に高い

経済規模の観点から見ても、ユーロ圏全体のGDP(国内総生産)は、米国に次いで世界第2位となるため、実質的にユーロは、米ドルと同様に「経済超大国が発行している通貨」であるため、通貨としての信頼性もかなり高いと言える。

 

米ドルよりも、値動きは大きい

流動性や信頼性の高さなど、米ドルと良く似通った特性を持つユーロ(EUR)だが、一方では米ドルよりも大きい値動きを見せるという特徴も持ち合わせている。

特に「ユーロ/米ドル」は、世界最大の取引量を誇る通貨ペアであり、その取引量の多さもあり、時に激しい値動きを見せることもしばしば。

 

その一方で、その適度なボラティリティの大きさから取引がしやすいことも、ユーロ/ドルが大きな人気を集める理由の1つとなっている。

 

政策金利が非常に低い

日本円(JPY)は、世界屈指の超低金利通貨としてほとんど不動の地位を確立しているが、近年のユーロは、その日本円すらも凌ぐ政策金利の低さを維持している

そのため、他の高金利通貨とユーロとの通貨ペアは、スワップポイント狙いのトレーダーから熱い注目を注がれているが、直近における最たる例は、やはりトルコリラ(TRY)との通貨ペアだろう。

 

2018年8月現在で、17.75%という驚異的な政策金利を実現しているトルコリラが、つい先日に記録的な暴落を引き起こし、多くの投資家を地獄に叩き落したことは、まだ記憶に新しい。

 

加盟国の政治・経済不安の煽りを受けやすい

ユーロの大きな特徴の1つとして、そのある種の不安定さが挙げられるだろう。

28ヶ国の加盟国のうち、たった1ヶ国の経済不安や政治問題がEU全体に波及し、ユーロという通貨事態に対する信用が揺らぎ、結果的にユーロ相場にも大きな影響が及んでしまうという事例は、経済の世界においては何ら珍しい話ではない。

 

2009年から始まったギリシャ共和国の財政危機に端を発する「ユーロ危機」や、英国の「EU離脱問題」などは、まさにその最悪の例だと言える。

ユーロを含む通貨ペアを取引する場合は、EUの経済および政治情勢に加え、主要加盟国の要人の発言などには、普段から注目して情報を収集する癖を付けておいた方が良いだろう。

 

相場に影響する指標が多い

また、それに関連して、ユーロは「影響を受ける経済指標の数が多い」という特徴も持つ。

各国当局から定期的に発表される「自国の経済状況を数値化した指標(経済指標)」は、各通貨の相場に大きな影響を与えることが知られているが、ユーロに関して言えば、その指標を28ヶ国分も抱えていることになる。

 

ファンダメンタルズ分析を得意としているならば、腕の見せ所と言えるかもしれないが、そうではない多くの人は、その情報量の多さに尻込みしてしまうことだろう。

とは言え、幸いなことに、実際にユーロ相場に大きな影響を与える指標はそこまで多くないのだが、詳しくは後述したい。

 

ユーロ(EUR)に影響を及ぼす要因

ユーロ(EUR)に関する重要な指標

  • ECB(欧州中央銀行)政策金利発表(ユーロ圏)※最重要※
  • ZEW景況感調査指数(ユーロ圏)
  • ZEW景況感指数(ドイツ)
  • 四半期GDP(ユーロ圏 & ドイツ)
  • 消費者物価指数(HICP)(ユーロ圏)
  • IFO景況感指数(ドイツ)

前述の通り、ユーロ(EUR)は、ユーロ圏において使用される単一通貨ではあるが、実際にはユーロ圏に属する19ヶ国のみならず、EUに属しながらも独自通貨を採用し続ける残り9ヶ国からの影響も受けるという特性を持つ。

また、一口に「EU」と言っても、加盟国間での経済格差はかなり大きく、EU全体のGDP(国内総生産)のうち、約80%をドイツ、フランス、イタリアおよびスペインのわずか4ヶ国で占めているのが実情だ。

 

そのため、厳密に言えば、EU加盟国それぞれに細かく着目すべきなのだろうが、現実的にはユーロ圏全体の経済指標や政治情勢に加え、上記4ヶ国の中でも特に影響力の強いドイツについて同様の情報を収集すれば、大半の場合において十分に事足りるはずだ。

その上で、フランスやイタリア、スペインの経済および政治情勢にも気を配れれば最良なのだろうが、よほど情報収集が得意だったり、ファンダメンタルズ分析が好きだったりでもしなければ、そこまでカバーし続けるのは難しいだろう。

 

まとめ

ユーロ(EUR)は、こんな方におすすめ

  • FXを始めたばかりの初心者の方
  • スワップポイント狙いのトレーダーの方
  • 情報収集やファンダメンタルズ分析が得意または好きな人

やや値動きが激しいという特徴はあるものの、ユーロは米ドルと並び、初心者にもおすすめできる通貨だと言える。

特に「ユーロ/米ドル」は、前述した通り世界最大の取引量を誇る通貨ペアであるため、ファンダメンタルズ分析はもとより、短期でのテクニカル分析も有効となる場面が多いため、特に取引しやすい部類に入るだろう。

 

また、金利が非常に低い日本円と高金利通貨との通貨ペアを長期的に取引することで、効率的にスワップポイントを荒稼ぎする「円キャリートレード」が、かつて一世を風靡したが、今や主流は「ユーロキャリートレード」へと移行している

この圧倒的な政策金利の低さは、ユーロの持つ非常に大きな魅力だと断言しても良いはずだ。

 

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