それぞれの特性が発揮された前回
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『Forex Flex EA』の検証とレビュー
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前回の経過観察においては、「良好な成績の伸びを見せた」という点は共通しつつも、「安定性」という観点では観察対象ごとに明暗の大きく分かれた『Forex Flex EA』。
ある意味では、「戦略ごとの特性が色濃く発現した結果」だったとも言えるが、はたして今回はどのような展開を見せてくれたのだろうか。
前回よりも遥かに安定した時期に
前回、持ち前の「安定感」を如何なく発揮し、終始危なげない調子を維持しながらも、これまで以上に大きな利益を獲得してみせたメイン観察対象「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」。
今回についても、引き続きその高い「安定感」を維持し続けることに成功している一方で、成長のペースについては前回よりもやや鈍化する格好となったようだ。
実際、「通算利益」の伸び幅は前回比で「16.25」ポイント増と、前回の記録には及んでいない。しかしながら、前々回と比較するとほぼ同水準にはあるため、かなり堅実に成長を重ねていると言えるだろう。
また、「損益」の成績については、今回「2.6pips」または「105.66ドル」の黒字を計上。前者については前回比で大きく悪化しているものの、後者ではきっちりとこれまでと同水準の利益を獲得している点に、ポジション管理の巧みさが見て取れる。
ここしばらくは安定して「100ドル」台の利益を着実に積み上げ続けている「月度別成績」の成績を見ても、その印象は特に変わらない。
『H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts』の実績
▷「最初の取引」を【含む】総合成績(2019年10月~)
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第16回 | 673.56% | 17.91% | 35.03% | 75% | 12.40 |
第17回 | 691.56% | 17.91% | 30.39% | 75% | 5.31 |
第18回 | 709.21% | 17.91% | 26.60% | 74% | 5.44 |
第19回 | 734.79% | 17.91% | 24.85% | 75% | 5.64 |
第20回 | 751.04% | 17.91% | 20.52% | 75% | 4.86 |
前回比 | +16.25% | ±0.00% | -4.33% | ±0.0% | -0.78 |
累計 | +77.48% | ±0.00% | -14.51% | ±0.0% | -7.54 |
▷「最初の取引」を【含まない】総合成績(2019年12月~)
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第16回 | 47.11% | 5.53% | 7.00% | 75% | 5.75 |
第17回 | 50.54% | 10.32% | 6.26% | 74% | 2.87 |
第18回 | 53.89% | 10.32% | 5.67% | 73% | 3.01 |
第19回 | 58.76% | 10.32% | 5.22% | 75% | 3.20 |
第20回 | 61.85% | 10.32% | 4.75% | 75% | 2.89 |
前回比 | +3.09% | ±0.00% | -0.47% | ±0.0% | -0.31 |
累計 | +14.74% | -4.79% | -2.25% | ±0.0% | -2.86 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第16回 | ー | ー |
第17回 | -24.8 pips | +117.10 ドル |
第18回 | +89.2 pips | +114.86 ドル |
第19回 | +127.3 pips | +166.42 ドル |
第20回 | +2.6 pips | +105.66 ドル |
前回比 | -124.7 pips | -60.76 ドル |
累計 | +194.3 pips | +504.04 ドル |
一方で今回、前回および前々回と連続して増加傾向にあった「プロフィットファクター(PF)」の数字が、一転して明らかな下落を見せる結果となった。
しかしながら、直近の期間における取引履歴を分析してみても、「リスク(損失)」と「リターン(利益)」のバランスは悪いどころか、むしろ良好なようにさえ見受けられる。
前回の時点で「プロフィットファクター」の値が「5.64」にも達しており、数字の悪化した今回でさえ「4.86」もあることを思えば、「これまでの調子が良すぎただけ」だとも言えそうだ。
『H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +0.01 | +0.2 | +0.15 |
2月 | +4.44 | +142.1 | +118.86 |
3月 | +21.95 | +120.7 | +767.79 |
4月 | +7.95 | +235.4 | +362.68 |
5月 | +2.17 | +96.0 | +106.95 |
6月 | +2.31 | -25.3 | +116.45 |
7月 | +2.23 | +89.2 | +114.86 |
8月 | +3.16 | +127.3 | +166.42 |
9月 | +1.95 | +2.6 | +105.66 |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +46.17 % | +788.2 pips | +1,859.82 USD |
※USD = アメリカドル
なお、「平均月利」の成績については、相変わらずの減少傾向が続いているものの、現在の公式フォワードテストが開始されるに至った経緯のことを考えると、もはや致し方のないことだとも言えるだろう。
ある一定程度の水準で「平均月利」の数字が安定を見せ始めるまで、この減少傾向もまだしばらくは続くこととなりそうだ。
前回、その絵に描いたような「ハイリスク・ハイリターン系EA」らしい成長ぶりで、多くの人を肝を冷やすこととなったサブ観察対象「New EMA Far Apart v3 2020」だが、幸いなことに今回、晴れてその難局を乗り切ることに成功している。
資産曲線の右末端にかけては、一時的に二色の線が酷く乖離してしまっている様子が確認できるが、その直後から急激に解消され始めると、現在では二色の線はぴったりとくっ付いており、傍目には一本の直線にしか見えないほどだ。
『New EMA Far Apart v3 2020』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第16回 | 102.85% | 9.78% | 87.37% | 79% | 6.63 |
第17回 | 137.61% | 20.95% | 47.95% | 72% | 3.75 |
第18回 | 162.01% | 30.07% | 45.68% | 70% | 3.81 |
第19回 | 185.82% | 59.20% | 28.12% | 71% | 4.11 |
第20回 | 210.32% | 59.20% | 21.13% | 68% | 3.21 |
前回比 | +24.50% | ±0.00% | -6.99% | -3.0% | -0.90 |
累計 | +107.47% | -49.42% | -66.24% | -11.0% | -3.42 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第16回 | ー | ー |
第17回 | +442.9 pips | +1,776.15 ドル |
第18回 | +103.1 pips | +1,246.53 ドル |
第19回 | +399.5 pips | +1,216.55 ドル |
第20回 | -4.7 pips | +1,251.17 ドル |
前回比 | -404.2 pips | +34.62 ドル |
累計 | +940.8 pips | +5,487.40 ドル |
また今回、「通算利益」を見ると、前回比で「24.50」ポイント増を達成しているほか、今回、「損益」および「月度別成績」についても、ともに「金額」の項目で「1,251.17ドル」もの黒字を計上。
結果的に、「New EMA Far Apart v3 2020」は破綻の未来もあり得た危険な時期を乗り越えただけでなく、そのリスクの高さを逆手に取って、よりリスクの低い時期となった前回および前々回の成績を着実に上回ってみせたこととなる。
『New EMA Far Apart v3 2020』の月度別成績
2019年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | ― | ― | ― |
2月 | ― | ― | ― |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | +37.03 | +1,246.3 | +1,891.79 |
5月 | +67.26 | +1,814.5 | +4,708.94 |
6月 | +14.32 | +230.5 | +1,676.85 |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | +9.09 | +399.5 | +1,216.55 |
9月 | +8.57 | -4.7 | +1,251.17 |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +136.27 % | +3,686.1 pips | +10,695.30 USD |
※USD = アメリカドル
なお、「pips」の成績が「4.7pips」の赤字となっていることからも分かるように、直近の期間においては、多くのポジションが黒字で勝ち抜けた裏側では、幾つものポジションが赤字のまま決済されることとなった。
その “しわ寄せ” が「プロフィットファクター」の数字に顕著に現れる形となった訳だが、現在も無事にフォワードテストが継続されていることを思えば、“名誉の負傷” だと言えるかもしれない。
そして今回、「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」および「New EMA Far Apart v3 2020」がともに前回よりも成長のペースを落とした一方で、もう一つのサブ観察対象「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+」については、その歩みの速度を劇的に加速させている。
資産曲線の半ばに突如として出現した小高い “丘” の様子を見れば、直近のごく短い期間でどれだけ急激に成長を遂げたかが窺い知れることだろう。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第18回 | 3.03% | 1.90% | 3.03% | 71% | 4.05 |
第19回 | 9.29% | 2.62% | 3.14% | 64% | 3.00 |
第20回 | 39.87% | 9.80% | 9.03% | 61% | 2.90 |
前回比 | +30.58% | -7.18% | +5.89% | -3.0% | -0.10 |
累計 | +36.84% | -7.90% | +6.00% | -10.0% | -1.15 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第18回 | ー | ー |
第19回 | +99.9 pips | +314.86 USC |
第20回 | +128.5 pips | +1,539.11 USC |
前回比 | +28.6 pips | +1,224.25 USC |
累計 | +228.4 pips | +1,853.97 USC |
実際、「通算利益」の伸び幅を見てみると、前回比で「30.58」ポイント増となっており、その増加率は前回と比較してほぼ五倍にも達している。
「損益」の成績を見ても、直近の期間では「128.5pips」または「1,539.11セント」の黒字を計上。「月度別成績」についても、先月だけで「87.0pips」または「1,401.42セント」もの利益を上げており、その好調ぶりは一目瞭然だ。
また、「プロフィットファクター」の数字に僅かな悪化こそ見られるものの、「平均月利」の数字も劇的な改善を遂げており、「収益性」という観点から見れば今回の成長内容に非の打ち所はないと言えるだろう。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の月度別成績
2020 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | ― | ― | ― |
2月 | ― | ― | ― |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | +3.03 | +162.8 | +152.62 |
7月 | +0.86 | +15.4 | +44.66 |
8月 | +7.80 | +126.0 | +407.88 |
9月 | +24.86 | +87.0 | +1,401.42 |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +36.55 % | +391.2 pips | +2,006.58 USC |
※USC = アメリカセント
一方で、短期間での急激な成長の代償として今回、「最大ドローダウン」の数字が更新されることとなった。
とは言うものの、それでもまだ「9.80%」と「10%未満」という確実な “安全圏” にとどまっているため、少なくとも現時点ではあまり問題視する必要はないと言えるだろう。
旧メイン観察対象:「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」
旧メイン観察対象②:「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(旧)」
旧サブ観察対象:「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」
旧サブ観察対象②:「EMA Far Apart Retrace H4(旧)」
今回の総評
全体的に穏当な結果となった今回の経過観察においても、やはり幾つか特筆すべき点は存在しているが、その中でも最も注目すべきは「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+」が見せた圧倒的な成長ぶりだと言えるだろう。
先日、「コロナ禍」の混乱に巻き込まれる形で破綻を迎える前にも、時折思い出したかのように今回のような好成長を見せていただけに、今回も「本来の実力を発揮した結果」と言えそうだ。
また、喜ばしい出来事で言えば、前回の時点では危機的な状況を迎えていた「New EMA Far Apart v3 2020」が、無事に死地を踏み越えて生還してのけた点にも言及しない訳にはいかないだろう。
結局のところ、そもそもの設計思想が設計思想である以上、「途中でどれだけのリスクを抱えようが、最終的に生き残れば勝ちであり、それが正解」とも言えてしまうのは、「ハイリスク・ハイリターン系EA」ならではの強みだと言えるだろう。
そのほか、実は今回の経過観察においては、「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」の「最大ドローダウン」が「17.91%」から「10.31%」へと改善するという現象も確認されているのだが、これに関しては、「Myfxbookの仕様上の問題」と認識しておいてほしい。
これまでにも「Myfxbook」側のアルゴリズム変更や何らかの不具合により、本来は原則的に不可逆なはずの「最大ドローダウン」値が改善される現象が確認されており、今回の件についても同様だと推察される。
ちなみに、過去の取引履歴を分析してみると、「2020年6月11日」に決済されたポジションの「成長率(Gain)」が「-10.31%」となっていることが確認できる。
本来はその前後、あるいはまったく別の期間により大きな「含み損」が発生していたはずなのだが、何らかの理由により、現在はこの「-10.31%」という「確定損失」が「最大ドローダウン」の数字として反映されてしまっている、ということなのだろう。
他の多くのEAと同様、「コロナ禍」の余波を大きく受けてしまっていた『Forex Flex EA』ではあったが、幸いなことにここに来て急速に調子を立て直すことに成功しており、ここからの巻き返しにも期待できそうな様子を見せている。
その期待が見事に現実となることを祈りつつ、まだまだ経過の観察を続けていくことにしたい。
ランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。