メイン観察対象が無念の敗退を喫した前回
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前回、メイン観察対象として経過を追い続けていた「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」が、「急激な成績悪化による破綻」という結末を迎えてしまった『Forex Flex EA』。
一方で先日には、幾つかの新たなカスタム戦略の公式フォワードテスト成績も公開されたが、はたして新たな “主役” に足る存在は潜んでいたのだろうか。
目を惹く「期待株」の登場
結論から言えば、新しい “主役” は見つかった。新たに公式サイト上に成績の公開された戦略の中でも、この「Adcuratio High」は頭一つ抜けた成績の良さを見せており、一際目を惹く存在だと言える。
非常に美しい右肩上がりの稜線を描き続けている上に、赤色と橙色の曲線が終始ぴったりと寄り添うように在り続けている資産曲線の様子は、「安定性」の観点から高く評価できるものだろう。
実際、数字の面から見るとその優秀さは際立っており、現在はちょうど運用開始から一年間が過ぎたばかりなのだが、既に「通算利益」の数字は「615.43%」を記録するに至っている。
いずれ時間の経過とともに数字が下がっていくのは免れ得ないだろうが、現時点では「平均月利」も「17.17%」という高い水準を維持しており、少なくとも「収益性」という観点からは、特に文句の付ける余地も見当たらない。
『Adcuratio High』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第23回 | 615.43% | 13.42% | 17.17% | 69% | 2.48 |
前回比 | ー | ー | ー | ー | ー |
累計 | ±0.0% | ±0.0% | ±0.0% | ±0.0% | ±0.0% |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第23回 | ー | ー |
前回比 | ー | ー |
累計 | ±0.0 pips | ±0.00 ドル |
また、「通算勝率」については、可もなく不可もなくといった風情だが、「プロフィットファクター(PF)」に関しては「2.48」という良好な成績を記録。
更には、これだけの「収益性」を見せておきながら、「最大ドローダウン」の数字を「13.42%」という “安全圏” に留めることにも成功している。
どうやら「収益性」を高めるばかりではなく、「損失」を上手く抑えることにも成功しているようだ。
『Adcuratio High』の月度別成績
2021年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +10.44 | +819.4 | +563.11 |
2月 | +9.58 | +152.7 | +596.00 |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +20.02 % | +972.1 pips | +1,159.11 USD |
※USD = アメリカドル
なお、「月度別成績」を見てみると、昨年一年間の成績には目を瞠るものがあり、一年を通して非常に安定した調子で成長を重ねていた様子が見て取れる。
加えて喜ばしいことに、今年に入ってからも成長のペースに変化らしい変化は見られず、現時点では好調な出足を見せているようだ。
また、前回の経過観察において淡々とした調子で成績を伸ばして見せていた「New EMA Far Apart v3 2020」だが、直近の期間においても、安定感のある成長ぶりを維持することに成功している模様。
一方で、右肩上がりの成長自体は続けながらも、その勾配については徐々になだらかになりつつある様子が、直近における資産曲線の推移に見て取れる。
『New EMA Far Apart v3 2020』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第16回 | 102.85% | 9.78% | 87.37% | 79% | 6.63 |
第17回 | 137.61% | 20.95% | 47.95% | 72% | 3.75 |
第18回 | 162.01% | 30.07% | 45.68% | 70% | 3.81 |
第19回 | 185.82% | 59.20% | 28.12% | 71% | 4.11 |
第20回 | 210.32% | 59.20% | 21.13% | 68% | 3.21 |
第21回 | 220.09% | 59.20% | 20.90% | 68% | 3.31 |
第22回 | 249.16% | 59.20% | 16.12% | 69% | 3.44 |
第23回 | 270.57% | 59.20% | 12.88% | 69% | 3.51 |
前回比 | +21.41% | ±0.00% | -3.24% | ±0.0% | +0.07 |
累計 | +167.72% | -49.42% | -74.49% | -10.0% | -3.12 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第16回 | ー | ー |
第17回 | +442.9 pips | +1,776.15 ドル |
第18回 | +103.1 pips | +1,246.53 ドル |
第19回 | +399.5 pips | +1,216.55 ドル |
第20回 | -4.7 pips | +1,251.17 ドル |
第21回 | +241.7 pips | +499.27 ドル |
第22回 | +736.4 pips | +1,585.45 ドル |
第23回 | +828.1 pips | +1,093.91 ドル |
前回比 | +91.7 pips | -491.54 ドル |
累計 | +2,010.6 pips | +8,666.03 ドル |
数字の面からその成長ぶりを見てみると、「通算利益」については前回比で「21.41」ポイント増を記録しているほか、「損益」においても、前回比で「828.1pips」または「1,093.91ドル」の黒字と、なかなかの好成長ぶりだと言えるだろう。
しかしながら、前回から今回の更新までは通常よりも期間が空いていることを加味すると、数字の大きさから受ける印象ほどには、直近の成長ぶりは目覚ましいものではなかったことが分かる。
『New EMA Far Apart v3 2020』の月度別成績
2021年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | ― | ― | ― |
2月 | +3.61 | +496.2 | +644.58 |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +3.61 % | +496.2 pips | +644.58 USD |
※USD = アメリカドル
実際、先々月中には一度も取引が実行されていなかったことが取引履歴に確認できるが、この “休止期間” こそが、今回の成長ペースの一時的な鈍化を引き起こした要因の一つだと言えるだろう。
なお、先月は取引の再開はしつつも、成績自体はそこまで良いものではなかったのだが、今月に入ってからは、徐々に調子を上げ始めているように見受けられる。
そして、「New EMA Far Apart v3 2020」と同様、もう一つのサブ観察対象である「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)」も、直近の期間においては、いま一歩伸び悩んだ様子を見せていたようだ。
実際、「通算利益」の数字は前回比で「8.61」ポイント増と、「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)」としてはまずまずの伸び幅を見せていると言えるが、やはり「前回から期間が空いている」という事実は、差し引いて見る必要があると言えるだろう。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第18回 | 3.03% | 1.90% | 3.03% | 71% | 4.05 |
第19回 | 9.29% | 2.62% | 3.14% | 64% | 3.00 |
第20回 | 39.87% | 9.80% | 9.03% | 61% | 2.90 |
第21回 | 41.70% | 12.36% | 7.11% | 60% | 2.63 |
第22回 | 57.55% | 28.51% | 7.05% | 62% | 2.53 |
第23回 | 66.16% | 28.51% | 5.86% | 61% | 2.31 |
前回比 | +8.61% | ±0.00% | -1.19% | -1.0% | -0.22 |
累計 | +63.13% | -26.88% | +2.83% | -10.0% | -1.74 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第18回 | ー | ー |
第19回 | +99.9 pips | +314.86 USC |
第20回 | +128.5 pips | +1,539.11 USC |
第21回 | -76.6 pips | +91.87 USC |
第22回 | +107.1 pips | +663.87 USC |
第23回 | +44.7 pips | +360.24 USC |
前回比 | -62.4 pips | -303.63 USC |
累計 | +303.6 pips | +2,969.95 USC |
また、「損益」に関しても、今回は「44.7pips」または「360.24セント」の黒字を計上しているようだが、前回の成績と比較してしまうと、やはり物足りなさが目立つ。
「月度別成績」に関しても、先月についてはそれなりの成長ぶりを見せているものの、先々月の成績に関しては、あまり芳しくはないと言えるだろう。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の月度別成績
2021 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USC) | |
1月 | +1.47 | +74.5 | +96.71 |
2月 | +3.94 | -29.8 | +263.53 |
3月 | ― | ― | ― |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +5.41 % | +44.7 pips | +360.24 USC |
※USC = アメリカセント
とは言うものの、これまでの「実績」や「月度別成績」を見る限りでは、「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)は、取引の頻度や間隔も一定とは程遠いせいか、基本的に成績にも大きなばらつきが生じやすいように見受けられる。
少なくともこのカスタム戦略に関して言えば、短期的な成績に一喜一憂せず、中長期的な目線で腰を据えて経過を見守る姿勢でいた方が良さそうだ。
旧メイン観察対象:「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」
旧メイン観察対象②:「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(旧)」
旧メイン観察対象③:「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」
旧サブ観察対象:「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」
旧サブ観察対象②:「EMA Far Apart Retrace H4(旧)」
今回の総評
『Forex Flex EA』を、より厳密には「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」を先日襲った “悲劇” は今更ながらに残念極まりないものだったが、それだけに今回、新たに取って代わり得る「新世代」が登場したことは、素直に喜ばしい。
また今回、二つのサブ観察対象は、ともに若干の伸び悩みに苦しむこととなりはしたものの、同時に「中長期的に安定した成長」自体は変わらず続いてもいるため、あまり気にしすぎる必要はないと言えるだろう。
なお、今回から新たな「メイン観察対象」とした「Adcuratio High」だが、実はそのフォワードテストは『Forex Flex EA』の開発者によって実施されているものではなく、実際にEAを運用するユーザーによって公開されているものとなっている。
しかしながら、現状そのフォワードテスト成績の透明性は高い上に、「Adcuratio High」の運用者自身も、その運用状況などについては積極的に情報を発信しており、公開されているデータに対する一定以上の信頼性は担保されていると言って良いだろう。
ちなみに、運用者曰く、この「Adcuratio High」においては、『Forex Flex EA』に「デフォルト戦略」として搭載されている「Half-Grid」を、ほぼ初期設定そのままに稼働させているとのこと。
「グリッドトレード」を軸にしているため、潜在的にやや「ハイリスク・ハイリターン」な戦略であるとは言えるが、実際、その点に関して他のユーザーから指摘されている様子も、フォーラム上に散見されている。
とは言うものの、少なくとも現時点において「Adcuratio High」が、「リスクを可能な限り小さく制御すると同時に、十分な収益性を維持できている」ということは、一つの「揺るぎない現実」として正当に評価されて然るべきだと言えるだろう。
「世代交代」あるいは「新陳代謝」を繰り返しながら進化を続ける『Forex Flex EA』の行く末を、引き続き見守っていくことにしたい。
ランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。