「英ポンドショック」を上手く切り抜けた前回
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『FXAdept』の検証とレビュー
『FXAdept』評価 『FXAdept』 収益性:(3.5) 安定性:(4.0) 信頼性:(4.0) 総合評価 (4.0)☆☆ おすすめ!☆☆ ※評 ...
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『FXAdept』経過観察 その1|申し分のない成長ぶり
新年初の経過観察 前回レビュー時、約五ヶ月にも及ぶ停滞期からの脱出の強い兆しを見せていた『FXAdept』だが、「停滞を打破したと思ったら再び停滞の波に飲み込まれてし ...
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『FXAdept』経過観察 その2|目覚ましい成長を維持
急成長の前回から一ヶ月が経過 前回の経過観察では、まさに「非の打ち所がない」と言わんばかりの好成長ぶりを見せつけてくれた『FXAdept』。 その反動による “揺り戻 ...
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『FXAdept』経過観察 その3|飛躍に向けた雌伏の時
三ヶ月連続の好成長なるか 初レビュー以来、非常に安定して好ましい成長を続けてきている『FXAdept』だが、第三回目を迎える経過観察においても、その成長ぶりを維持する ...
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『FXAdept』経過観察 その4|解消されぬ未曾有の膠着
異例の事態に見舞われた前回 前回、過去にも類を見ないほどに長いドローダウンの時期に突入したことが判明した『FXAdept』だったが、あれから既に数ヶ月。 不本意な雌伏 ...
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『FXAdept』経過観察 その5|待ち望まれた目覚めの時
長らくの膠着を見せた事態に、ついに動きが 『FXAdpet』が、異例の “膠着” から脱することができない状態が続いていることを、前回の経過観察では伝えたが、ついに今 ...
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『FXAdept』経過観察 その6|小休止で力を蓄え大躍進
記録的な膠着状態から脱した前回 前回、取引ロジックの “落とし穴” に嵌まり込み、決済も損切りもできないままにほぼ四ヶ月間にわたりポジションを抱え続けた挙句、そこそこ ...
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『FXAdept』経過観察 その7|やや足止めを食うも着実に成長
目の覚めるような躍進を遂げた前回 前回の経過観察において、それまでの遅れをすべて取り戻すかのような勢いで、非常に目覚ましい成長ぶりを見せる格好となった『FXAdept ...
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『FXAdept』経過観察 その8|設計通りの安定感を堅持
全体的に手堅い成長を見せた前回 一時的な成績の後退に見舞われつつも、短期間で着実に盛り返しを図り、最終的にしっかりと黒字を出してみせた前回の『FXAdept』。 常に ...
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『FXAdept』経過観察 その9|最小限の被害で危難を突破
謳い文句通りの安定感を見せた前回 前回、「安全設計」を謳うEAらしい安定感を見せ、非常に手堅い印象を覚えるような成長を遂げた『FXAdept』。 先月中には多くのEA ...
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前回、昨年末の英国総選挙に端を発する市場に走った激震の影響を、最小限に抑えて乗り切ってみせた『FXAdept』。
直近の期間においては、長らく取引が実施されていない様子も確認されていたが、はたしてどのような変化を見せたのだろうか。
「コロナショック」を前に轟沈
非常に残念ながら、『FXAdept』は今回、「同EA史上最悪」を軽々と更新する勢いで手酷い損失を被る結果となってしまった。
その急激な成績の悪化ぶりは、資産曲線に突如現れた壁と見紛うほど垂直に近くそそり立つ “崖”の様子を見れば、一目瞭然だろう。
数字の面にもその被害の甚大さは如実に表れており、「通算利益」については、レビュー公開から前回までの一年以上もの間に積み上げてきた数字よりも、前回から今回までの間に失った数字の方が大きい。
また、「平均月利」も同様に、ほとんど半減に近い勢いで数字を悪化させているほか、当たり前と言えば当たり前だが、「プロフィットファクター(PF)」に関しても、数字を著しく減少させてしまっている。
さらに、長らく「20%」以下の “安全圏” を維持し続けていた「最大ドローダウン」までもが、一気に「50%」越えの “危険水域” を突破してしまう結果となった。
『FXAdept』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュ―時 | 194.08% | 24.85% | 9.05% | 58% | 1.69 |
第1回 | 246.75% | 24.85% | 9.30% | 58% | 1.85 |
第2回 | 289.46% | 24.85% | 9.56% | 57% | 1.92 |
第3回 | 291.41% | 24.85% | 8.68% | 57% | 1.93 |
第4回 | 291.41% | 18.98% | 7.65% | 57% | 1.93 |
第5回 | 262.74% | 18.98% | 6.93% | 57% | 1.74 |
第6回 | 316.60% | 18.98% | 6.99% | 58% | 1.84 |
第7回 | 345.62% | 18.98% | 6.59% | 56% | 1.76 |
第8回 | 365.69% | 18.98% | 6.47% | 55% | 1.77 |
第9回 | 375.67% | 18.98% | 6.12% | 55% | 1.78 |
第10回 | 159.60% | 51.13% | 3.44% | 53% | 1.21 |
前回比 | -216.07% | -32.15% | -2.68% | -2.0% | -0.57 |
累計 | -34.48% | -26.28% | -5.61% | -5.0% | -0.48 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第4回 | ー | ー |
第5回 | +209.5 pips | -286.77 ドル |
第6回 | +407.5 pips | +538.65 ドル |
第7回 | +170.5 pips | +290.13 ドル |
第8回 | +124.4 pips | +221.68 ドル |
第9回 | +199.0 pips | +99.84 ドル |
第10回 | -1,084.4 pips | -2,160.75 ドル |
前回比 | -1,283.4 pips | -2,260.59 ドル |
累計 | +26.5 pips | -1,297.22 ドル |
そして、これだけの成績悪化を経験しておきながら、「損益」の項目だけが軽傷で済むはずもないことは、言うまでもなくお分かりのことだろう。
実際、「pips」および「金額」の両方において、これまでに積み重ね上げられてきた利益は、完全に吹き飛ばされてしまった、どころかマイナスの領域へと軽々と侵入してしまっている。
『FXAdept』の月度別成績
2020年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +4.48 | +305.8 | +208.74 |
2月 | -5.93 | -145.6 | -288.29 |
3月 | -39.10 | -942.6 | -1,789.86 |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | -40.55 % | -782.4 pips | -1,869.41 USD |
※USD = アメリカドル
そのほか、月度別成績を見ると、今月の行に入力されている凄まじい成績にどうしても目を奪われる。
「昨年の累計利益」よりも「今月だけの損失」の方が大きいと言えば、その被害の規模が、如何に文字通り “桁外れ” に大きいかが理解できることだろう。
今回の総評
誠に遺憾ながら、『FXAdept』は今回、決して短くない時間をかけて堅実に積み上げてきた利益の大半を、僅かひと月にも満たない短い時間で失う結果となってしまった。
一方、その原因は明白で、ここしばらく世界中を混乱の渦に陥れている「コロナウイルス」の悪影響に他ならない。
事実、「コロナショック」により市場の不安定さが非常に増していることで、『FXAdept』以外のEAでもかなりの数が大きな損害を被っており、中には口座破綻にまで追い込まれたものも少なくはないほどだ。
なお、冒頭でも軽く触れた通り、『FXAdept』は直近の期間においてしばらく取引を一切行わない期間の存在が確認されていたが、同期間中には、成績データの更新も行われていなかった。
先日、その件についてEAの公式サポートに問い合わせてみたところ、以下の回答を得られたので共有しておきたい。
We've had a stop loss and we are not trading at the moment, waiting for the Market to stabilize.
We will update the statistics on Myfxbook when we resume trading (probably on the next week).
先日、強制決済による損切りを食らってしまったため、市場が安定を取り戻すの待つべく、現在は取引をしていません。
(おそらく来週中に)取引を再開する際に、Myfxbook上に公開している成績データについても更新される予定です。
公式サポートの回答を見る限りでも、やはり今回『FXAdept』を襲った悲劇の原因は、コロナショックに端を発する市場の大荒れが原因だったようだ。
なお今回、改めて直近の取引履歴を確認してみたが、彼らの主張と食い違うような不審な点は特に見当たらなかったことを補足しておく。
そう考えると、少なからぬEAが破綻を余儀なくされている状況を思えば、“半殺し” 程度の被害で食い止まることができたのは不幸中の幸い、せめてもの救いだったと言えるのかもしれない。
いずれにせよ、こうして「生き残った」以上、最終的に大逆転を決める可能性は確実に残されていると言えるだろう。時間はかかることになるだろうが、これまでの『FXAdept』の実績に鑑みれば、決して荒唐無稽な夢物語ではないはずだ。
今後の巻き返しに期待しつつ、引き続き経過を見守っていくことにしたい。
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