「期待の新星」が期待に応えた前回
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前回、新たに「メイン観察対象」としたカスタム戦略「Adcuratio High」が、目覚ましい成長を遂げる結果となった『Forex Flex EA』。
はたして今回、“期待の新星” は前回に引き続きの好成長を果たすことができたのだろうか。
「期待の新星」との突然の別れ
実は今回の「Adcuratio High」に関しては、何とも言葉に詰まってしまうことに「良い知らせ」と「悪い知らせ」の両方があるのだが、初っ端からの暗い話題を避ける意味でも、まずは前者の方からお伝えしていくことにしたい。
まず、直近の期間において「Adcuratio High」は、前回にも負けず劣らずの好成長を遂げており、再び大きく成績を伸ばすことに成功する結果となった。
「通算利益」の数字では、前回比で「92.49」ポイント増の大幅な伸びを見せており、観察を開始してからわずか三ヶ月ほどの間に、「173.59」ポイントもの劇的な増益を果たしたこととなる。
資産曲線も相変わらず綺麗な右肩上がりの直線を維持しており、直近の期間中に含み損が膨れ上がった様子も見受けられず、今回も難なく「13.42%」というかなり低めの「最大ドローダウン」が維持することに成功したようだ。
『Adcuratio High』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第23回 | 615.43% | 13.42% | 17.17% | 69% | 2.48 |
第24回 | 696.53% | 13.42% | 16.24% | 69% | 2.42 |
第25回 | 789.02% | 13.42% | 15.30% | ー | ー |
前回比 | +92.49% | ±0.00% | -0.94% | ー | ー |
累計 | +173.59% | ±0.00% | -1.87% | ±0.0% | -0.06 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第23回 | ー | ー |
第24回 | +414.4 pips | +843.91 ドル |
第25回 | ー | ー |
前回比 | ー | ー |
累計 | +414.4 pips | +843.91 ドル |
直近までの『Adcuratio High』が、「高い収益性」と「低い最大ドローダウン」という非常に理想的と言える状態を実現していた、というところまでが、今回で言うところの「良い知らせ」となる。
ここからが「悪い知らせ」となる訳だが、単刀直入に結論から言えば、直近の期間において「Adcuratio High」のフォワードテストがMyfxbook上から削除されてしまうこととなった。
未だに残るウィジェット上から読み取れる限りでは、「6月1日」までは “生きて” いたようだが、現在は “The page you're looking for was either removed or doesn't exist.(お探しのページは削除されたか存在していません)” されるようになっていることが確認できる。
『Adcuratio High』の月度別成績
2021年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | +10.44 | +819.4 | +563.11 |
2月 | +9.58 | +152.7 | +596.00 |
3月 | +9.98 | +400.5 | +1,031.30 |
4月 | ― | ― | ― |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +30.00 % | +1,372.6 pips | +2,190.41 USD |
※USD = アメリカドル
そのため、「損益」や「月度別成績」のほか、「プロフィットファクター(PF)」に「通算勝率」などの、複数の項目に関して成績を確認することができず、上記の表が “穴だらけ” となってしまっているという訳だ。
公式フォーラム上などでもかなり反響の大きい期待株だっただけに、今回の件は率直に残念な限りだ。
気を取り直して、ここからは残り二つのサブ観察対象について見ていくことにするが、一つ目の「New EMA Far Apart v3 2020」については、直近の期間における「Adcuratio High」と同様、今回も大きく成績を伸ばす結果となっている。
ただし、前回から今回にかけては一時的に含み損が大きく膨らんでいたことは資産曲線の様子に一目瞭然であり、ただひたすらに順風満帆だった訳ではないようだ。
『New EMA Far Apart v3 2020』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第16回 | 102.85% | 9.78% | 87.37% | 79% | 6.63 |
第17回 | 137.61% | 20.95% | 47.95% | 72% | 3.75 |
第18回 | 162.01% | 30.07% | 45.68% | 70% | 3.81 |
第19回 | 185.82% | 59.20% | 28.12% | 71% | 4.11 |
第20回 | 210.32% | 59.20% | 21.13% | 68% | 3.21 |
第21回 | 220.09% | 59.20% | 20.90% | 68% | 3.31 |
第22回 | 249.16% | 59.20% | 16.12% | 69% | 3.44 |
第23回 | 270.57% | 59.20% | 12.88% | 69% | 3.51 |
第24回 | 314.31% | 59.20% | 12.23% | 69% | 3.58 |
第25回 | 362.48% | 59.20% | 11.17% | 69% | 3.90 |
前回比 | +48.17% | ±0.00% | -1.06% | ±0.0% | +0.32 |
累計 | +259.63% | -49.42% | -76.20% | -10.0% | -2.73 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第16回 | ー | ー |
第17回 | +442.9 pips | +1,776.15 ドル |
第18回 | +103.1 pips | +1,246.53 ドル |
第19回 | +399.5 pips | +1,216.55 ドル |
第20回 | -4.7 pips | +1,251.17 ドル |
第21回 | +241.7 pips | +499.27 ドル |
第22回 | +736.4 pips | +1,585.45 ドル |
第23回 | +828.1 pips | +1,093.91 ドル |
第24回 | +458.4 pips | +2,234.93 ドル |
第25回 | +553.7 pips | +2,200.23 ドル |
前回比 | +95.3 pips | -34.70 ドル |
累計 | +3,022.7 pips | +13,101.19 ドル |
とは言え、直近の期間において順調に成績を伸ばしていたことも事実であり、「通算利益」の数字は、前回比で「48.17」ポイント増の好成長。
「損益」の成績を見ても、今回から前回にかけては「553.7pips」または「2,200.23ドル」の黒字を計上しており、集計期間が前回より長いことを差し引いても、十二分と言える収益を上げることに成功していると言えるだろう。
一方で、期間中は「最大ドローダウン」が一時的に「30%」近くにまで膨れ上がっていたようでもあるが、最終的にはきちんと “勝ち抜け” に成功しており、「プロフィットファクター(PF)」の数字も大きく改善するに至っている。
『New EMA Far Apart v3 2020』の月度別成績
2021年 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USD) | |
1月 | ― | ― | ― |
2月 | +3.61 | +496.2 | +644.58 |
3月 | +6.12 | +420.7 | +1,132.09 |
4月 | +14.75 | +578.5 | +2,892.55 |
5月 | ― | ― | ― |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +24.48 % | +1,485.4 pips | +4,669.22 USD |
※USD = アメリカドル
なお、「月度別成績」を見ると、やはり先々月の目立って大きい数字にまず目を奪われるが、先月中には一度も取引が決済されていないことにもすぐ気が付くことだろう。
実際、先月中は含み損の解消を狙ってポジションが保有され続けていたのだが、今月に入ってから含み損が解消も進み、現時点で「1,100ドル」以上の黒字を計上していることが、取引履歴から読み取れる。
一方、二つ目のサブ観察対象「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)」に関しては、直近の期間には、かなり安定して成長を続けられていたようだ。
資産曲線の推移を見てみても、二色の曲線がほとんどつかず離れずの状態を維持しながら、勢いを増しながら右肩上がりに伸びている様子を確認できる。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の実績
回数 | 通算利益 | 最大DD | 平均月利 | 通算勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|
初レビュー時 | ー | ー | ー | ー | ー |
第18回 | 3.03% | 1.90% | 3.03% | 71% | 4.05 |
第19回 | 9.29% | 2.62% | 3.14% | 64% | 3.00 |
第20回 | 39.87% | 9.80% | 9.03% | 61% | 2.90 |
第21回 | 41.70% | 12.36% | 7.11% | 60% | 2.63 |
第22回 | 57.55% | 28.51% | 7.05% | 62% | 2.53 |
第23回 | 66.16% | 28.51% | 5.86% | 61% | 2.31 |
第24回 | 69.74% | 79.18% | 5.30% | 59% | 2.01 |
第25回 | 87.04% | 79.18% | 5.04% | 59% | 1.96 |
前回比 | +17.30% | ±0.00% | -0.26% | ±0.0% | -0.05 |
累計 | +84.01% | -77.28% | +2.01% | -12.0% | -2.09 |
回数 | 損益(pips) | 損益(金額) |
---|---|---|
初レビュ―時 | ー | ー |
第18回 | ー | ー |
第19回 | +99.9 pips | +314.86 USC |
第20回 | +128.5 pips | +1,539.11 USC |
第21回 | -76.6 pips | +91.87 USC |
第22回 | +107.1 pips | +663.87 USC |
第23回 | +44.7 pips | +360.24 USC |
第24回 | -254.7 pips | +150.02 USC |
第25回 | +54.2 pips | +724.04 USC |
前回比 | +308.9 pips | +574.02 USC |
累計 | +103.1 pips | +3,844.01 USC |
実際、「通算利益」の数字を見ると、前回比で「17.30」ポイント増を達成しているが、過去の平均値と比較してもその伸び幅は大きく、直近の期間における好調ぶりが窺えると言えるだろう。
「損益」についても、前回から今回にかけて「54.2pips」または「724.04セント」の黒字を計上しており、前回や前々回と比較してもその数字の伸び具合は顕著の一言。
また、「月度別成績」を見ても、先月は「成長率」と「金額」の両方において目覚ましい成績を記録しているほか、直近期間中の「最大ドローダウン」についても、「4.93%」と非常に低い水準が維持されていたようだ。
『RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(新)』の月度別成績
2021 | |||
---|---|---|---|
成長率(%) | pips | 金額(USC) | |
1月 | +1.47 | +74.5 | +96.71 |
2月 | +3.94 | -29.8 | +263.53 |
3月 | +1.46 | -163.2 | +101.70 |
4月 | +0.68 | -91.5 | +48.32 |
5月 | +5.85 | +15.1 | +415.90 |
6月 | ― | ― | ― |
7月 | ― | ― | ― |
8月 | ― | ― | ― |
9月 | ― | ― | ― |
10月 | ― | ― | ― |
11月 | ― | ― | ― |
12月 | ― | ― | ― |
累計 | +13.40 % | -194.9 pips | +926.16 USC |
※USC = アメリカセント
なお、直近の取引履歴を確認してみると、小さな損失のうちに上手く “負け” ながらも、勝てるところで大きく勝ちを積み重ねており、「リスクとリターンとのバランスはトレードオフ」の原則に乗っ取っていたことが分かる。
そのことを思うと、一見すると特に非の打ち所がないように見える今回の成長ぶりに反して、「プロフィットファクター」の数字に悪化が見られるのも、納得の行くところだろう。
旧メイン観察対象:「Default + TDI + TDI Slope + Dynamic」
旧メイン観察対象②:「RSix3 CandleSize 75 H4 v4.76+(旧)」
旧メイン観察対象③:「H1 DefaultTDI + Dynamic allCharts」
旧サブ観察対象:「Flex Ea SRV1/SRV2/SRV3」
旧サブ観察対象②:「EMA Far Apart Retrace H4(旧)」
今回の総評
「収益性」という観点から言えば、三つの観察対象はどれも共通して好ましい成長ぶりを見せてくれたが、その内実については、一転して三者三様の “荒れ模様” を見せる格好となった。
その中でも、最も “大荒れ” となったと言えるのは、やはりフォワードテスト成績が削除されることとなった「Adcuratio High」だろう。
とは言うものの、そもそも「Adcuratio High」はEA側が公式に実施していたフォワードテストではなく、同EAの有志ユーザーが “好意” あるいは ”気まぐれ” で公開していたものであるため、今回のように突然データが削除されてしまっても致し方ない部分も大きいと言える。
なお、「Adcuratio High」のデータを公開していたユーザーは、公式フォーラム上でその設定や運用方法についても詳細な情報を公開しており、別のユーザーからの質問に対する対応を見ても、非常に丁寧で誠実な印象を受けた。
また、直近の期間においても、特に含み損が膨れ上がっていた様子も確認できていなかったことを思うと、成績悪化によってフォワードテストが破綻に追い込まれた訳ではなく、単純に何らかの理由で公開を中止しただけ可能性が高いと言えるだろう。
実際、公式フォーラム上でも「Adcuratio High」の認知度は高く、専用スレッドも立っているほどだが、破綻や成績悪化を指摘するような書き込みは、現時点までに一切確認されていない。
しかしながら、その原因や理由が何であれ、「フォワードテストが終了した」ということは、紛れもない事実。非常に残念ではあるが、今回をもって「メイン観察対象」からは外すこととしたい。
またすぐにでも “期待の新星” が登場することに期待しつつ、まだまだ経過の観察を続けていくことにしたい。
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